関節は増えたけど1アクションでトランスフォーム。
電動の有無に限りませんが、キックボードはほとんどが前輪とハンドルを繋ぐ支柱を倒して折りたたむようになっています。もうそれ以上進化しなさそうなシンプルさですが、F1でお馴染みマクラーレンが作ると、2カ所の関節で「Z」字型にたたむことができるようになり、従来より少しコンパクトになります。
特許取得技術で折りたたみ
画期的なeスクーター「Series 1」は、マクラーレンが設立し、売却された電子部品部門マクラーレン・アプライドのスピン・オフ・ブランド「LAVOIE」によるもの。これまで培ってきたスーパーカーやレースカーの技術が盛り込まれ、F1のサスペンションから着想を得た「Flowfold」方式のたたみ方をします。
複雑そうに見えますが、ロック機構は1カ所だけ、1アクションで済みますし、前後が短くなれば持ち運びや収納がしやすくなるのも利点です。ガソリン車で世界をカっ飛ばしてきたマクラーレンですが、他のメーカー同様に電動の乗り物、しかも個人用の電動モビリティーに着手するのはイマドキですね。
でもサスペンションはない
ちなみにネタ元はサスペンションなのに、肝心のサスペンションがありませんよね。そこは極太タイヤが衝撃を吸収するので、問題ないのだそうです。まだ詳細は公開されていないものの、重さは約16.3kgで、フル充電で約50kmの距離を走ります。
熱エネルギーを回収して加速
特徴的なのはフロントにある逆三角形のヘッドライト。マグネシウム製フレームにディスクブレーキ、統合ディスプレイはターン・バイ・ターン式ナビで進む方向に応じて画面が回転。ステップの側面にはライトと、後輪側にはウインカーとブレーキライトといった装備が搭載されています。また外からは見えませんが、後輪は運動エネルギー回生システム「KERSシステム」があり、減速時に発生する熱エネルギーを回収し加速時のホイール駆動に再利用します。小さい乗り物なのにハイテクです。
モーターの出力や最高速度、それに価格などは近いうちに公表されるとのこと。eスクーター界のF1みたいな爆速マシーンになるのかもしれませんね。
Source: YouTube, LAVOIE via NEW ATLAS, YANKO DESIGN