技術の継承も目的としたプロジェクトなんですって。
1952年、日本初の一眼レフフィルムカメラを作り上げたペンタックス(当時の社名は旭光学工業)。デジカメ全盛期の現代ではありますが、あえてフィルムカメラを新たに作り出す“フィルムカメラプロジェクト”を開始しました。
フィルムカメラは今、ほぼ中古でしか入手できない
若い世代を中心に盛り上がりつつあるフィルムカメラのカルチャーですが、現在入手できるのはほぼ中古のボディのみ。保証はなく、修理もままならないものばかり。これでは安心してフィルムの味わいを活かした作品作りに没頭できません。
そこでペンタックスは、若い人でも購入できる価格帯のフィルムカメラが作れないか、という思いでこのプロジェクトを立ち上げたそうです。取り組むのは古き時代のペンタックスを知るベテランのエンジニア、デジタル世代の若いエンジニア、そしてフィルムカメラを好んでいるユーザーです。メーカーとユーザーの共創、ってやつですね。
フィルムカメラは再びムーブメントになれるのか?
リコーイメージングの赤羽昇社長は次のように語っています。
この度、新たな "挑戦"として、デジタルとは違った楽しみを提供するため、PENTAXブランドにて新たにフィルムカメラ開発へのチャレンジを宣言させて頂きます。この宣言は、弊社がフィルムカメラの新製品発売をお約束するものではありませんが、人が自然の空気と光に忠実である限り、フィルムカメラファンの方は必ずいらっしゃると信じているゆえの宣言です (中略) 皆さまの応援・賛同、時にご批判も頂きながら、共創の精神で、新たなフィルムカメラプロジェクトにチャレンジできるなら、それ以上に嬉しいことはありません(プレスリリースより)
古き技術&カルチャーではあったけど再評価され注目が集まったアナログレコード/ターンテーブルのように、フィルムカメラのムーブメントも再起するでしょうか。そもそもフィルムの供給は大丈夫なのか、という不安もありますが、フィルムカメラを使い続けるための道筋を模索するためのプロジェクトでもあるとみました。SNSなどを通じてファンの声を聞いていくとのことなので、気になる方は積極的に発言していきましょう。
Source: ペンタックス