世紀の偶然。米・カナダで航空システムが同じ日にダウン

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世紀の偶然。米・カナダで航空システムが同じ日にダウン
Image: Aerovista Luchtfotografie / Shutterstock.com

難攻不落と信じられていたNOTAMシステムにいったい何が…?

最近アメリカの飛行機は欠航や遅延が多くて、宿泊やレンタカーの予約手配もギャンブルですよね。年末のサウスウエスト航空大量欠航では予約システムがパンクして、「パイロットも乗務員も乗客も飛行機もみんな揃っているのに、システムに登録できなくて許可が降りなくて飛べない」「荷物が行方不明」なカオスが何週間となく続き、うちの娘もクリスマス明けの帰りの便がキャンセルになって、お正月の餅食べてから帰りました。

Patrick Keaneさんも2回のサウスウエスト便欠航を経て、預けた荷物と奇跡の再会を喜んでいます。

管制システムが史上初ダウン

やっと平常に戻ったと思ったのも束の間で、2週間後の今月10日にはアメリカ航空局(FAA)の航空管制システムNOTAM(Notice to Air Mission)本体がダウン。翌11日の朝にはアメリカ国内の便すべてに離陸停止命令が下されて阿鼻叫喚でした。影響が出た便は1万便を軽く超えています。

地上待機命令はすぐ解除されましたが、1機も離陸できないというのは9.11同時多発テロ以来のこと。NOTAMに至っては1947年にシステムが導入されて以来、初めてのダウンタイム。だれもがサイバーテロを疑いました。

一応、政府上級職員は「ソフトウェアエンジニアが定期システムメンテナンスで所定の手続きを踏まずに、うっかりファイルを破損ファイルと交換してしまったことが原因」と述べていますし、FAAも「サイバー攻撃の証拠は挙がっていない」と発表しているので、たぶん違うのかなとは思いますけどね。

バイデン大統領はあらゆる可能性を想定して原因を徹底究明するよう米運輸省に命じたとホワイトハウス報道官は言ってましたが、あれから1週間以上が経つのに音沙汰なしです。記事を検索しても、システムの老朽化が激しい、脆弱性が課題、予算つけなきゃ、といった話題ばかりで、ヘマこいたエンジニアの処遇などの知りたい情報がなくてモヤります。

一番気になるのは、隣のカナダでも同じ日に航空管制システム(同じくNOTAMという)がダウンしたことですよね。遅延や欠航がないまますぐ回復しちゃったし、「アメリカのシステムダウンとは無関係」と当局がわざわざ否定したので、大きなニュースにはならなかったけど、これ、同じNOTAMといっても、名前が同じというだけで、カナダ版は航空管制システム運用業務を請け負う民間非営利法人「Nav Canada」が管理母体。アメリカのNOTAMとはまったく別物です。

感染症じゃあるまいし、同じような障害が数時間違いで隣国に伝播するなんてことがあるんでしょうかねぇ…。SNSのリアクションを見ると、国民も「千年に1度のダウンがアメリカとカナダでたまたま重なるなんて、馬鹿な話があるか」って言ってたりして、千年は大げさだけど、当局の説明には全然納得してない印象を受けますよ。

障害発生のタイムライン

参考になるかどうかはわかりませんが、発生の流れを時系列に整理しておきます(時刻は米東部時間)。

1月10日

夜 米航空局(FAA)のNOTAMが80年の歴史上初ダウン


11日

6:29 FAAがシステム障害を発表

7:19 米国内便全機に離陸停止命令。遅延10,578便、欠航1,353便

9:00前 離陸停止命令解除

10:20 Nav CANAD社AのNOTAMがダウン

12:38 同社が障害を発表

13:15ごろ システム復旧

14:17 同社が復旧を発表

深夜 同社が「ハードウェアの故障が原因」と発表、サイバー攻撃の可能性は否定


こちらはハードウェアですか…。やっぱり関係ないのかな~。

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https://www.gizmodo.jp/2022/12/airlines-raise-ticket-prices-green-fuels.html

Sources: Simple Flying, CDC, Gizmodo US