パネルだけじゃなくてレンズもいいもの使っていますね、コレ。
2020年のCESでパナソニックが試作機を公開、その後、パナソニック傘下のシフトールの手によって開発が進められることになったVRヘッドセット「MeganeX」。その量産型がCES 2023で公開されました。それでは初期の頃からの形状の変化を見ていきましょう。
こちらがCES 2020で公開されたプロトタイプ。攻殻機動隊のバトーさんのようなメガネだと話題になりました。

CES 2021で公開されたバージョンはイヤホンがなくなり、テンプル部分にスピーカーが内蔵されました。左右合わせて5K解像度のパネル+レンズを組み込んだ鏡胴を左右に動かしてIPD(左右の目の瞳孔間距離)の無段階調節ができる構造となり、テンプルも後頭部で支える形状に変更。パネル・レンズサイズの大型化、6DoF対応、PCと接続してのSteamVR対応としたことから本体が重くなったのでしょう。

CES 2022ではシフトールブランドで「MeganeX」という名前で発表。Ver.2021と同じような構造ですがよく見ると細部が異なりますし、ゴーグル部の横にセンサーが組み込まれているパーツもくっついています。

そして実際に、2023年3~4月ごろより24万9900円で発売されることになったMeganeXがこちらです。ウイング状のセンサーボックス、額でささえるバンドや、後頭部のパッド部にベルトフックなどが増設されました。
2022年12月に開催されたXR Kaigiで実機のデモを見せてもらったのですが、画質の良さと色の正確さが秀でていました。クリアな視界でゴーストも感じない。なんだか眼が良くなった気もしてきた。有機ELパネルのディスプレイで3D CGを見たときと同じ印象で、3Dモデルを間近から確認できる。クルマや建築物の分野では、3Dモデリング上で形状の検討を行ってから開発・製造工程が進みますが、そういったB2B向けの市場においては正確性が重視されるため、MeganeXのようなVRヘッドセットは注目されるでしょう。
Source: シフトール