TV音声をBluetoothなしで聴けるゼンハイザーのイヤホン

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TV音声をBluetoothなしで聴けるゼンハイザーのイヤホン
Photo: Dua Rashid via Gizmodo US

まだまだ進化しそう!

Sennheiser(ゼンハイザー)から、最新ワイヤレスイヤホン「TV Clear Set」がリリースされました。こちら、コンセプトは「テレビとワイヤレス接続できるイヤホン」とオーソドックス(Apple TVをAirPodsで見るのと変わらず)ながら、価格は549.95ドル(約7万800円)。長年、高品質のオーディオ周辺機器を世に送り出してきたゼンハイザーのネームバリューがあるにせよ、なかなか強気な価格設定です。

Bluetoothを使わずにテレビとペアリングできるなど、AirPodsに負けない最新機能をたくさん搭載しているというTV Clear Setですが、果たしてその価格に見合う製品なのか詳しく見ていきましょう!

Sennheiser TV Clear Set


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Photo: Gizmodo US

これは何?

Bluetoothを使わずにテレビとワイヤレスで接続できるタイムラグや音ズレが気にならないイヤホン。

価格

549.95ドル(約7万800円)

好きなところ

セットアップが超シンプル、付属品が豊富、見た目良し、高域と中域は文句なし、音声明瞭化機能で聴こえにくい方にもお勧め、複数デバイスで併用できる機能、長寿命バッテリー。

好きじゃないところ

操作性が直感的じゃない、低域が弱い、サウンドステージに広がりがない、ANCなし、価格が高い。

同梱品は多すぎず少なすぎず

TV Clearの付属品は少なすぎることもなく、かといってセットアップや保管に困るほど多すぎることもありません。シンプルでわかりやすく必要十分で、好感度高いです。

箱の中にはセットアップに必要な3.5mmオーディオケーブル、光ケーブル、micro USBケーブル、そして音声を伝送するトランスミッターが入っています。このほかにイヤホン本体、充電ケース、USB-C充電ケーブル、3サイズのイヤーパッド、クイックガイド、セーフティガイドが同梱されています。

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Photo: Dua Rashid - Gizmodo US

ルックスは素敵

TV Clear Setの外観はとっても素敵。高級感のあるプラスチック製充電ケースは細長い楕円形で、洗練された雰囲気を醸し出しています。前面にはUSB-C充電スロットが、そして左右のイヤホン収納スペースの間にはペアリングボタンが設置され、蓋部分にはロゴが入っています。

充電スロット上部にあるLEDライトで、イヤホンのバッテリー残量が分かる仕組みに。イヤホン収納部はマグネット仕様になっているので、イヤホンを収めると「カチッ」と心地良い音が鳴ります。

セットアップはめっちゃシンプル

先ほどもいいましたが、本品のセットアップはとてもシンプルです。

トランスミッターの背面には電源供給用のType-Cポート、そして同梱の3.5mmオーディオケーブルもしくはtoslink光ケーブルの双方に対応する3.5mmポートが搭載されています。トランスミッターを電源につなぎ、ケーブルでテレビと接続すれば準備OK。イヤホン本体の充電が切れていたら、同梱のUSB-C充電ケーブルで充電してください。電池の充電状態は、ケースにある3つの緑のLEDを見れば分かります。

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Photo: Dua Rashid - Gizmodo US

操作性は「直感的」ではない

残念ながらTV Clear Setの操作性は、直感的とは言えません。正直この点に関しては、ゼンハイザーがちょっとミスっちゃったかな…と思っています。まずオーディオ再生/一時停止や、外部音取り込みモードのオン/オフはダブルタップで操作するのですが、この感度があまり良くない…

なので「違うってば!」という誤認識がよく起こります。左のイヤホンを2回タップしても再生/一時停止してくれません。2回中1回くらいの割合で認識してくれないですね。右のイヤホンで外部音取り込みモード操作をするときも、同じことが起きます。

あとは「お知らせ」音声が大きすぎ。普通のイヤホンは音量を最大にすると、小さな音で「最大音量で聴いてますよー」と知らせてくれますよね。本品はビープ音ではなく、人の声で「Maximum」と知らせるのですが、これが非常に大きく威圧的な感じ。耳がびっくりしますし、音声がフェードインしてフェードアウトするまで2秒くらいかかるので、せっかくのテレビ音声や音楽を3秒くらい聴き逃してしまうことになります。

お気に入りポイントは、イヤホンの外枠がそのまま音量調節ボタンとして機能しているところ。タッチパッドではなく物理ボタン式であることには賛否両論ありますが、私は長所が短所を大きく上回ると思っています。確かにボタンを押すときに、イヤホンが耳に押し込まれる感じはしますが、それでも誤操作がない分価値はあると思います。ボタンはとっても押しやすく、レスポンスも上々なので、余分な力を入れる必要はないと思います。

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Photo: Dua Rashid - Gizmodo US

サウンドは平均的

TV Clearのサウンドは、高価格の割に感動するほどではありません。一言でいえば平均的。高域はそこそこ出ているので悪くないのですが、低域はやや物足りない感じ。中域も低域よりは鳴っている印象です。全体的に音の輪郭がちぐはぐな感じですが、音色はシャープです。サウンドステージは意外と広がりがありません。楽器の音色も個性が立つというよりはまとまって聴こえるので、オーケストラを構成するそれぞれの要素が輝くスペースはない感じです。

TV Clear Setでは「音声明瞭度」を5段階で調整できますが、ゼンハイザーによると、これは難聴の方をサポートする機能だそうです。イヤホンを2秒以上押し続けることで切り替え可能。音楽やサウンドエフェクトはいまいちですが、この機能は素直にすごいと思います。レベルを上げるごとにセリフがしっかり強調されるようになり、音量自体も上がっていて、レベル5とレベル1ではまったく違います。

ただ、この価格ならアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を付けた方が良かったんじゃないかな…と思います。外音取り込みモードはありますが、周囲の音が聞こえやすくなるというより音量が若干上下するだけで、大きな効果はなかった気がします。

マイクは充実

TV Clear Set最大の魅力は、テレビだけでなくスマホとペアリングして通常のイヤホンとしても使えるところです。用途が広がって実用的になるので、これはうれしいところです。テレビとスマホ両方のワイヤレスイヤホンが手に入るわけですから、高めの価格設定もこれで少し納得できるかな。しかも本品はBluetoothの有無に関わらず、どんなテレビにも接続できるので、Bluetooth接続にありがちなラグや音ズレも気になりません。

また、TV Clear Setのトランスミッターは、複数のBluetoothイヤホンをペアリングできるので、ゼンハイザー以外のデバイスを使用している人とも同じテレビの音声を一緒に楽しむことができます。

筆者のスマホとTV Clearをつなげてみたところ、サクッと動作し、接続やペアリングもまったく問題ありませんでした。マイクはかなり優秀で、タイムラグなしで私の声を伝えてくれます。

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Photo: Dua Rashid - Gizmodo US

バッテリーは優秀

ゼンハイザーでは「バッテリー寿命15時間」と宣伝しています。私が実際にテストしてみたら13時間程度でしたが、これでも悪くはありません。Qi対応でワイヤレス充電もOKです。

TV Clear Setは買い?

総合的に考えて、価格に見合うほどではないかなと思います。家族や友人とは違う音量でテレビを見たいという方には、テレビ視聴体験が向上する画期的な製品だと思いますし、Bluetoothを使わずに遅延レスの接続を実現している点もかなり好感が持てます。

スマホとも接続できますし、難聴の方をサポートする仕様も素晴らしいです。セットアップが簡単なのも、デザインが美しいのもとってもいいと思います。専用アプリもありますが、大体のことはイヤホン本体でできちゃいます。

ただ、肝心のサウンドがいまいちなのがネックです。イヤホンはそもそも優れたサウンドを楽しむもので、他の機能はあくまで付加的なもののはず。しかもこの価格でANCがないのも大きなマイナスポイントです。操作性が直感的でなく、レスポンスもいいとは言えません。

というわけで、予算が限られていて高音質にこだわるのであれば、本品はあまりお勧めできません。反対に、テレビの音声が聴き取りにくくてお困りの方、テレビとの接続が得意な優秀イヤホンをお探しの方は、TV Clear Setをぜひぜひご検討ください!

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