クアルコム、Android向けの衛星通信サービス「Snapdragon Satellite」を発表。今年後半に展開予定

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クアルコム、Android向けの衛星通信サービス「Snapdragon Satellite」を発表。今年後半に展開予定
Photo: Florence Ion / Gizmodo US

電波の届かないどんな僻地でも、スマホで連絡をとれるようになる世界がわりとすぐそこにやってきました。

クアルコム(Qualcomm)は、衛星通信で双方向のメッセージ送信を可能にする「Snapdragon Satellite」を発表

iPhone 14にはすでに「衛星通信による緊急SOS」が搭載されましたが(日本は対象外)、現状衛星通信が提供されていないAndroidプラットフォームにとってうれしいニュースです。イリジウム衛星と提携し、将来的にAndroidデバイスに衛星通信を提供予定です(ちなみにクアルコムは、イリジウムの衛星ネットワークを利用した衛星緊急応答サービスをガーミンに搭載しています)。

ネバダの砂漠のど真ん中でデモ体験

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Snapdragon Satellite テスト端末
Photo: Florence Ion / Gizmodo US

クアルコムは、デモ用の無骨なテスト端末とともに、我々をネバダの砂漠のど真ん中まで連れ出してくれました。

Snapdragon Satelliteは、すでに世界中で運用されているイリジウム衛星のネットワークを利用しているので「北極から南極まで」「本物のグローバルカバレッジ」を約束するとのこと。イリジウムブランドの衛星があれば、現地の司法当局の認可さえ受ければどこでも接続可能。イリジウムは低軌道(LEO)衛星を利用していて、同社によれば現在約66機の衛星が運用され、バックアップとして少なくとも9機が待機しているのことです。

Snapdragon Satelliteのメッセージング機能は至ってシンプル。最大140文字のテキストをSMSで送信するか、WhatsAppなど、OTT(Over-The-Top)サービスをサポートしているメッセージングサービスを介してやりとりすることができます。クアルコムは、Snapdragon Satelliteアプリがどう動くか、緊急サービスへのコンタクト方法やホワイトリストの連絡方法などをデモしてくれましたが、最終的にこの機能はAndroid OEMが実装することになります。

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テスト端末上でのSnapdragon SatelliteのアプリのUI
Photo: Florence Ion / Gizmodo US

アメリカ国内の緊急電話番号911に電話したくても繋がらない場合、Snapdragon Satelliteアプリがどうすればよいかを表示してくれます。今回クアルコムはガーミンの緊急対応の動作内容については説明しませんでしたが、iPhone 14の「衛星通信による緊急SOS」の処理方法と同様に機能すると思われます。Snapdragon 8 Gen 2を搭載したスマートフォンが、Snapdragon Satelliteが利用できる最初の端末となりますが、RFバンドを搭載している必要があります。イリジウムは、アップリンクとダウンリンクに特定のLバンド(1600~1626.5MHz)の周波数帯を使用しています。

今年後半から発売開始されるはず

クアルコムの技術担当シニアディレクターであるフランチェスコ・ガッタ氏は、「今年前半に発売されるスマートフォンにこの機能が搭載される可能性は低いでしょう。この提携は発表されたばかりで、すでにいくつかのOEMがデバイスの開発に取り組んでいて、今年後半には発売されると思います」と話しています。

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衛星通信でテキストメッセージを送信しているデモ
Photo: Florence Ion / Gizmodo US

将来的には自動車等にも搭載

クアルコムは、Snapdragon Satelliteが自動車等、スマートフォン以外のコネクテッドデバイスに搭載されることを目指していますが、まずはAndroidに搭載することを優先しているようです。衛星通信はアップルがiPhone 14でお披露目して以来注目を集めていますね。現時点でのアップルの緊急SOS機能は、公共の緊急サービスコールセンターに送信されるというものであるため範囲が限定的ではありますが、iPhone 14を持っていれば今すぐに使える状態です(現時点では日本は対象外)。

ただし、Google Pixelに搭載される予定はありません。Pixel 6とPixel 7はGoogle製のTensorチップが採用されている事情もあり、次世代のPixelのプロセッサーに採用されるかどうか次第ですね。Android 14の次期バージョンに衛星通信をサポートするという噂もありますが、これがどんなソリューションになるかはよくわかっていません。

Space Xの「Starlink」もありますし、衛星通信が盛り上がっていますね。

iPhoneの緊急SOS機能、衛星通信の利用可能国がこれから追加

北米で11月からスタートするiPhone 14のSOS発信機能。今年中に追加国を発表する予定で、意外に早く他の国でも使えるようになりそう。

https://www.gizmodo.jp/2022/09/more-countries-can-use-the-sos-function-of-the-iphone.html