見逃したネタ、ないですか?
今年のCESは、バーチャルイベントとなってしまった2021年、不完全燃焼だった2022年から見事な復活を遂げました。
ただ全体的な空気としては…うーん、盛り上がってはいるけどやや突貫工事感があって、とくに大型発表は意外とニッチだったり想定内だったり、情報不足だったりしました。
そこでCES会場を歩いてきた米Gizmodoの記者が、必ずしもメジャーじゃなくても興味深かった展示、熱かった発表、なんか引っかかったネタをまとめました。
E InkのWindowsノートPCから裸眼で3D立体視できるモニターまで、見落とされてたかもしれないけど要注目なテクノロジーが、じつはたくさんあったんです。
ユーザの尿を分析するWithings U-Scan

Withingsはスマートウォッチ、スマート体重計、スマート体温計といった、健康・フィットネストラッキング系ガジェットで知られてます。
でもCES 2023で彼らが発表したものは、想定の斜め上…または下を行くものでした。Withings U-Scanは、多分初めてトイレの便器に入れて使うガジェットで、ユーザーの尿を分析することで健康状態を測ります。尿によって人物の識別もできるそうです。
ユーザーの尿がU-Scanにかかると、熱で起動するポンプが尿を自動的に採取し、「マイクロ液体サーキット」を通してテストポッド3カ月分が入ったカートリッジへと引き込みます。カートリッジでバイオマーカーが検知されると、光学センサーがそれを分析し、アプリに対して結果を通知します。
今のところ分析できるのは栄養素摂取量や水分量と、女性の排卵などの周期に関する状態のみで、病気の検査目的ではないみたいです。
ペダルを漕いで発電した電力で仕事

在宅仕事してると通勤とかオフィス内の移動もなくなって、体を動かさなくなりがちです。
そこでAcerが編み出したeKinekt BD 3は、フィットネスバイクにデスクをくっつけることで、仕事しながら運動もできる、という代物です。
さらにeKinekt BD 3には発電機能も内蔵されてるので、自転車を漕いだカロリーは電気になり、USB-CポートとUSB-Aポートにつながったパソコンやスマホを充電できます。USB-CポートではiPhone 14の場合1.5〜2.5時間(漕ぐスピードによる)でフル充電できるとのことです。
ベッドの上でデジタルボードゲーム

Arcade1Upは、ボードゲームのデジタル化で成功を収めました。
彼らのInfinity Game Tableは巨大画面に足が付いたもので、そこにMonopoly、Scrabble、Ticket to Rideといったメジャーなゲームが入ってます。
その彼らの新作・Infinity Game Boardは、Infinity Game Tableをよりポータブルにしたものです。長い脚を取り除き、画面は小さくなったので、テーブルの上はもちろん、ソファやベッドの上でも遊べます。
Infinity Game Boardの18インチ画面はInfinity Game Tableの24インチとか32インチより小さいですが、使えるライブラリは同じで、ボードゲームやパズル、アクション系タイトルを100本くらいプレイできます。
小さい分だけ価格も小さくなり、Infinity Game Tableが650〜850ドル(約8万3000〜10万9000円)に対し、Infinity Game Boardは500ドル(約6万4000円)以下になりそうなのもうれしいところ。
スピーカー搭載のドローンで音を伝えるピアノ

未来のコンセプトは大好物ですが、Rolandによる未来型電子ピアノは…どうでしょうか。
Rolandが50周年を記念して発表したコンセプトモデルのピアノは凝ったデザインがほとんどアート作品のようで、日本産オークで作られ、譜面やレッスンを表示するスクリーンがフタに隠されてたりもします。
ただどうかと思うのは、ピアノに内蔵の14基のスピーカーの他に、あらゆる方向に音色を届けられるよう、スピーカーが内蔵されたドローンが付いてくることです。電気モーターの音がピアノの邪魔になっちゃうんじゃないか、と心配です。
ユーザーを追跡するデスクトップサウンドバー

サラウンド効果を得るには、どんなクレバーな新技術を搭載してても1スピーカーじゃムリで、やっぱり複数のスピーカーを配置すべき…というのが現状です。
でもRazerのLeviathan V2 Proは、スウィートスポット(最も音響を体感できる場所)がない3D音響効果の実現をうたっています。
どうやるかというと、前方向に音を出す複数のドライバーをビームフォーミングで操作し、部屋のあちこちから音が聞こえてくるように感じさせるそうです。さらに赤外線カメラでユーザーの頭の位置をリアルタイムで検知し、音のビームの方向を調整するので、スピーカーの真正面にいなくとも、つねに3D音響効果が得られるというわけです。
ボタンひとつで色が変わるクルマ

BMWは去年、白黒のインクパネルに覆われたコンセプトカー・BMW iX Flowを発表して話題をさらいました。
車体の色を変えたり、いろいろな模様を次々変化させることもできます。今年はそれがカラーになって、「i Vision Dee」として登場しました。
i Vision Deeはフルカラーの電子ペーパー・Prism 3に覆われていて、ボタンを押すだけで車体の色や模様を変えられます。ただ内装はやたらミニマリストな思考で、操作部やボタンを隠したものが多く、これが未来だとしたらずいぶんまどろっこしくなりそうだなーって感じはします。
ソニーとホンダのクルマ、見た目が普通すぎる

車の名前って、普通は何かしらのイメージを狙って慎重に付けられるんだと思いますが、ソニーとホンダの協業によるAfeelaは…何なんでしょうか?
ソニー・ホンダモビリティによれば、Afeelaとは「人々がモビリティを知的な存在として『感じ』、モビリティがセンシングおよびネットワークIT技術を使って人や社会を『感じる』、双方向の関係を表す」そうです。
2026年発売予定ですが、このデザインにしてもロゴにしても、すぐに忘れてしまいそうなほど普通。これはソニーにとって第2のウォークマンというより第2のMD(ミニディスク)になってしまうんじゃないか…と心配です。
複数の食材を調理できる省電力卓上オーブン

Brava Glassはコンパクトな卓上オーブンで、すぐに温度が上がり、普通のオーブンでいうと予熱程度の電力で調理完了できてしまうくらい省電力、という触れ込みです。
しかも可視光線・不可視光線を併用し、通常は違う温度で調理すべき食材もいっぺんに調理可能とのこと。
ただ2018年に初代Bravaをレビューしたときはちょっと残念な結果だったので、今年のBrava Glassは、そこに単にガラスの窓を付けただけ、ではないことを期待したいです。
ドライバーを守る、車内用カメラと緊急ボタン

ライドシェアのドライバーになるってことは、いろいろな意味でリスクを伴います。
リスクのひとつは、どういう人が乗ってくるかわからないのに、基本はドライバーひとりでスマホだけを頼りに対応しなきゃいけないってことです。
Bosch RideCareは普通の車載カメラみたいに見えるし、機能的にも一般的なそれと同じで、車前方の風景を撮影することで事故のときの証拠にできます。ただ普通と違うのは、車内の様子を撮影する第2のカメラと、車内どこにでも付けられるワイヤレスの緊急用ボタンが付いてること。
緊急用ボタンを押すと、Boschが運営するコールセンターに電話がつながり、コールセンターは車内カメラの映像にアクセスして状況を確認、必要に応じて警察などに電話ができるという仕組みです。
ツリーがクリスマス映画を流してくれる

Twinklyはスマートなイルミネーションを作る会社で、スマホアプリからライトのデザインができたりします。
そのTwinklyが、クリスマスツリーのライトひとつひとつを操作して、ツリー上に動画コンテンツを表示できるようにするパソコン用アプリをリリースします。
つまり、ツリーのライトが液晶画面のピクセルみたいになって、好きなクリスマス映画(でもなんでも)を流せるってことです。
プログラミングできる自動変形オプティマスプライム

Robosenの自動変形オプティマスプライム(コンボイ)フィギュアは、もはや自宅に飾れるテーマパークのアトラクションみたいなものです。
限定版は19インチで1,000ドル(約12万7000円)、限定じゃない版でも16インチで600ドル(約7万7000円)となかなかのお値段ですが、アニメ版よりも可動部分が多いくらいで、シャドーボクシングやエアギターもできるし、ラジコンみたいにグルグル走ったり、セリフを言ったり、音声コマンドに反応したり、歩き回ったりもできます。
所有者が任意の動きをプログラミングすることもでき、良いプログラミングをRobosenが公開したりもするそうです。
このフィギュアは2021年にすでに発売してましたが、限定版が出てるのでここで再度取り上げてみました。
SwichとMeta Questが合わさったようなデバイス

Pimax Portalは、いわばNintendo SwitchとMeta Questを合体させる試みです。
Qualcomm Snapdragon XR2チップ搭載で、Androidゲームやクラウドゲームのプレイにも十分なパワーを備え、単体で使うこともできます。
4Kの携帯用端末で液晶版と有機EL版があり、それにジョイコン風コントローラー2つが付いてきて、本体のサイドにくっつけたり、コントローラー同士をくっつけたりできます。ちなみに磁石でくっつくんですが、その磁石がやたら強力なのでちょっと危険を感じます。
でも単体じゃなく、100ドル足してVRバンドルにすると、ヘッドセットとVRコントローラー2つも付いてきます。Portal本体の背面にはカメラが6基付いていて、ルームスケールVRができます。
デモの中でVRのグランドキャニオンを歩いてみた感じでは、Meta Quest 2と同じくらいのクオリティにはできてます。Pimaxいわく速度はMeta Quest 2より50%速いそうですが、実際のところは試さないとわかりません。
サメ型PC・Shark X

PCって箱型じゃなくてもいいよね?と、Cooler MasterがゲーミングPC・Shark XとSneaker Xを発表しました。
RTX 30シリーズ、またはRTX 40シリーズを搭載したMini-ITXのゲーミングPCが、こんなにワイルドな形になりました。
オフィスでのデスクワークにも使えるポッド

ゲーミングポッドそのものは、もはや新しくはないですが、Cooler MasterのOrb Xはゲームに限らず多目的のワークステーションということになっていて、オフィスにも置けることをうたい文句にしています。
プロモーション用画像では素敵なビジネスパーソンたちがこのRGBなポッドに縛り付けられてます。ビジネス用となってるせいか、Orb XにはPCもモニターも付いてこないので、自前のものが必要です。
が、Orb X単体で1万5000ドル(約190万円!)もするので、全体を考えるとかなりのお値段に…。少なくとも、デスク部分にワイヤレス充電器が内蔵されてるのが救い?
ヒーローの頭を3Dプリントで自分の顔に

HasbroのSelfie Seriesは、自分の頭部のレプリカを3Dプリント(Formlabsの技術使用)して好きなヒーローの体にくっつけられるものです。
去年発売してたんですが、CESでハンズオンしてみてすごい!ってなりました。Selfie Seriesはまず自分の顔を複数の角度から1分くらいスキャンするところから始まります。
スキャンした結果のモデルはすぐにプレビューでき、気に入らなければ納得行くまでスキャンをやり直せます。
表情までしっかり再現できるし、髪型や髪色も変えられます。頭をくっつけたいキャラクターを選んで確定したら、45日後にフィギュアが届きます。
裸眼で3D体験ができるノートPC

Asus ProArt Studiobook 16 3Dは、大人用ニンテンドー3DSみたいです。AsusのProArt Studiobookシリーズは前からありますが、このモデルはメガネなしの3Dなんです。実物を見ないとなかなか伝わらないとは思いますが、たしかに本当に3D。
デモでは3Dペンを使って空間を操作してみたんですが、Meta Quest 2を使ったときと遠からずな感じで、しかもヘッドセットは不要です。
Webカムをうまく使っていることで、特定の位置から見なくても3Dに見えるし、3Dのレベルはスライダーで調節でき、完全に2次元にすることもできます。
車内の人全員をトラッキングしてデバイスを管理

Garmin発、車内のエンターテイメントもろもろが快適になるシステムです。デモでは4人が車内に乗ると、カメラがそれぞれの人の動きをトラッキングしてプロフィールを作ってました。
たとえば誰かがBluetoothデバイスを手にすると、それを自動的に車のスピーカーにつなぐ、といったことが可能に。車内でのデバイスの場所もトラッキングしてるので、イヤホン落とした〜なんてときにもすぐ見つかります。
E Inkのディスプレイを持つPC

Lenovoは以前、閉じた状態でもフタのE Ink画面に文書を表示しておけるThinkBook Plusを出してましたが、その後継機がこちらです。
今回はE Ink画面を前面に回すこともでき、そうするとE InkのWindowsコンピューターが実現します。さらに裏側にはちゃんと有機ELパネルが付いてるし、どちらのパネルもタブレットモードでも使えます。
バリアフリーなPS5のコントローラー

障がいなどで手の動きに制限のある人向けに、Xboxがアダプティブ・コントローラーキットを発表したのは2018年のこと。
遅れを取っていたSonyですが、今年のCESのキーノートの中で、「Project Leonardo」を発表しました。モジュール式になっていて、Sonyいわく「アナログスティックを好きなだけ近くに、または好きなだけ遠くに、配置することができる」ようになるそうです。
スマートウォッチだけど、画面がない

Nowatchはスマートウォッチの画面は不要だとするコンセプト。
体の状態をトラッキングしつつ、データをAndroidやiOSに同期します。活動や睡眠、ストレスに対するリアルタイムなフィードバックを謳うとともに、運動で自分を追い込みがちなユーザーのための回復ツールも用意すると言ってます。
PhilipsのEDA(Electro Dermal Activity)バイオセンシング技術を使っていて、皮膚の接触から汗腺の状態の変化を計測します。
見た目が可愛いし、半貴石の文字盤部分はマグネット式でかんたんに入れ替えられます。お値段500ドル(約6万4000円)、ただし文字盤は別売です。
家の物理スイッチをスマート化するSwitchBot

SwitchBotは、ご覧の通りシンプルなボタン押し機ですが、スマートじゃない普通の家のスイッチの隣に設置することで、普通の家をスマートホーム化することができます。
Switchbotシリーズには他にもスマート電球やカーテンコントローラーといった製品群があり、これからMatter規格にも対応予定です。だから、Switchbotハブみたいなものを別途買う必要もありません。
スマートホームのためのIoT共通規格「Matter」

CES 2023はMatter対応デバイスの巨大ショーケースでもありました。
とくにアクセサリーメーカーのEveは、Matterのマルチ管理機能を活用した製品群のデモが印象的でした。Nanoleafのブースでは、記者のAndroid 13搭載Pixel 7が、ブースにあるデバイスとペアリングできるよ、と通知してきました(上のスクリーンショット)。
Matterは2カ月前に正式ローンチしたばかりですが、実際こういうことがあると、Matterのおかげでデバイスの追加が今までよりずっと簡単になってることがわかります。
動いているGoogle Maps HDは見れなかった

新Android Autoはすでに正式にロールアウトしつつあり、みんなハンズオンしてるはずです。
CES 2023では、Android Automotiveを搭載したVolvo EX90の車内を見ることができました。
残念ながらGoogle Maps HDの動いてるところは見られませんでしたが、ダッシュボード上での見え方は確認できました。
Androidでも衛星通信を可能に

Snapdragon Satelliteによって、Androidで衛星通信が可能になります。実装はAndroidの各メーカーがすることになりますが、どこが最初に取り入れるか楽しみですね。
Fossilからアナログなスマートウォッチ

アナログ時計のデザイン性とスマートウォッチの利便性が融合した、FossilのHybridシリーズ。
Gen 6 Hybrid Wellness Editionにはサイドボタンが2つにホームボタン、マイクがあり、マイクからは連絡先に電話をしたり、Alexaを起動したりできます。
ハプティックモーター内蔵で、心拍トラッキングと血中酸素濃度モニタリング、Wi-Fi・Bluetooth接続が可能です。E Inkだけあって、バッテリーは1回の充電で2週間持ちます。
Fossil の人の話で興味深かったのは、彼らのE Inkスマウォを買ってる人のほとんどがiOSユーザーで、Apple Watchよりちょっとトラディショナルなものを求めてる人、という話です。みんなよりちょっとお洒落にしたい、っていうニーズをすくいとってるんですね。
この価格で機能が充実しすぎ

これは厳密にはMotorolaのスマートウォッチなんですが、作ってるのはeBuyNowって会社です。
彼らのスマウォはSamsungやGoogleといった大手に対するオルタナティブで、たった100ドル(約1万3000円)でありながら、プレミアムなスマウォ機能をたくさん使えるんです。CES 2023では、転倒検知機能の入ったソフトウェア・アップデートも発表されました。
メークアップ補助マシン

CESにはビューティテックもあふれてましたが、今回目を引いたのはこちら、メークアップマシンのHAPTAです。
HAPTAを使うことで、障がいのある人でも、口紅や頬紅、アイシャドウを簡単に付けられるようになるとのこと。L’Orealは今年、傘下のブランドLancomeの中で、HAPTAをパイロット提供していくそうです。
自動でいびきを抑えてくれる枕

Nose Metalはスマート枕で、ベッドサイドに置いた箱で睡眠中の音を分析します。
箱がいびきを検知すると、枕をそっとふくらませてユーザーの頭を動かし、気道を広げてくれるんです。
ちなみに上の画像にある枕の赤い光は展示用で、実際の商品は光らないので大丈夫。
鳥への餌やりもマシンをつかって

Bird Buddyはスマートな鳥の餌やりマシンで、餌を食べに来る鳥や周囲の動物を認識してくれます。CES 2023ではそのハチドリバージョンと、いろいろなアクセサリーが発表されました。
Meta Quest Proに対抗できるか

HTC Vibe XR Eliteは、HTCからMeta Quest Proに対する回答であり、お値段1,100ドル(日本向け17万9000円、Meta Quest Proは1,500ドルで日本向けが22万6800円)です。
サングラスみたいな形で、軽いしヘッドバンドも調整しやすいです。バッテリークレードルから外して普通のメガネみたいにかけることができ、フルカラーパススルーも捗ります。
センサーなしのルームスケールVRとコントローラーなしのハンドトラッキングが可能で、これがMeta Quest Proより5万円くらい安いとあってはかなり強力です。
レンズには視度調整機能もあり、普段メガネをかけてる人でも、ほとんどの場合はこのレンズだけで大丈夫そう。一応コントローラーやリストストラップも付いてます。
HTCはコンシューマー向けのスタンドアロンなVRヘッドセットでは遅れを取ってましたが、HTC Vibe XR EliteでMetaに一矢報いることができるかもしれません。
衝撃吸収素材のデモがすごかった

D3Oはずっと前からあるんですけど、今回のCESにも出展してて、ハンマーで(D3Oの上から)手を叩くデモをしてくれました。
たしかに衝撃吸収してるし、何よりこういうの、楽しいですね! けど、真似しないでくださいね。
会話もできる絵描きロボ

Xorbisは6軸ロボットアームと顔を並べて、CES参加者の絵を描かせてました。
Xorbisいわく、このプロジェクトは機械学習、とくにGPT3モデルをベースにしたものがいかに心理療法や教育に役立つかのテストだそうです。
ロボットの唇が動いたり、アームが絵を描いてる間、描かれてる人の質問に答えたりもしてました(かなりラグはあったけど)。アームが描くのは長い線じゃなく、短い線を重ねて、モデルになった人の外形をゆっくり形づくってました。
映像に合わせて香りを噴射するマシン

日本のアロマジョインという会社は、映像やVR体験に合わせて任意の香りを出す仕組み「AromaPlayer」を開発しています。
CESに出ていたプロダクトはふたつあって、ひとつは香りのカプセルを仕込んだタワーから香りを噴射してくるもの、もうひとつは同じような機能を首かけ式のデバイスにしたものです。
って、そこまではいいんですが、デモでは『マトリックス』の赤いドレスの女が出てくるシーンに合わせて甘い香りを噴射してたんですけど、その香りが甘ったるくてちょっと気持ち悪くなってしまいました。
香りの種類は100種類あるみたいで、他にもポケモンの動画に合わせてレモンの香りを出したり、キャラメルの画像に合わせてキャラメルの香りを出したりしてました。ただ、その中で良い香りって思えるものがどれくらいあるかはわかりません。
存在感が出過ぎるディスプレイ

スマホディスプレイを4枚くっつけて人間の頭みたいな形にして、それを2軸モーターに乗せて動き回れるようにしたら、Weheadみたいなものの出来上がりです。
Weheadは、リモートにいる人が会議の場で「物理的存在感」を持てるようにするためのアバターデバイスです。たしかにこんな出席者がいたら、会議では目立ってしょうがなさそう…。
Weheadはアプリからユーザーの頭の動きをトラッキングすることになってるんですが、デモでみた感じ、頭をちゃんと捉え続けるのはけっこう難しそうでした。ていうか、もしちゃんと頭を捉えてたとしても、このデバイス自体どうなんだろうなっていう…。
冷蔵庫の食材とその栄養を認識するカメラ

冷蔵庫内カメラのスタートアップ・Smarterのカメラのすごいところは、顔認識と同じような感じで食品を認識できることです。
彼らの新モデルであるFridgeCam2にはバッテリーが大きくなったタイプもあり、それだとこぶし大のバッテリーで3カ月持つそうです。
さらにSmarterは最近Cheflingという会社を買収して、Cheflingの持つ食材データベースと、自身の持つ画像認識技術を融合したいと言ってました。
首にかける空気清浄機

Respiray Wear A+は首かけ式の空気清浄機で、下から吸い込んだ空気をHEPAフィルターに通し、ユーザーの顔に向かって吹付けます。
とくにカビとかホコリでアレルギーが出る人の利用を想定してるみたいなんですが、上から落ちてくるホコリとかフケとかはどうなるの?とブースの人に聞いてみたところ、空気の流れが「シールド」になるという説明でした。
実際のところはテストできてないんですが、どれくらい効果あるんでしょうか? あと残念なのはHEPAフィルターがリユースできなくて、ある程度使ったら捨てるタイプのものってことです。洗えるHEPAフィルターも世の中にはあるんですけどね〜。
歩く速度をブーストする靴

一見、子どもがよく履いてるローラー入りスニーカーみたいなもの?って思うんですが、Rollkersの目的は楽しさじゃなく、歩くスピードを早めることだそうです。
中にはバッテリーとサーボモーターが入ってます。デモしてくれた人によれば、Rollkersを履くと歩くスピードは時速7マイル(約11.2km)と、普通の2倍ほどになります。歩き方を変える必要はないそうですが、砂とかカーペットの上では機能しないみたいです。
面倒なプール掃除をしてくれるロボ

プールを自動で掃除してくれるSeagull Proは、CESのイノベーションアワードを受賞してました。
でも一番高いモデルでも、上のGIFの通り、デモ用のガラスのプールの側面を登ろうとして引っかかちゃってましたけど…、ガラスのプール持ってる人なんてそうそういないから、いいのかな。