IBMのCEO「AIに仕事取られてなんぼ!」

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  • author Thomas Germain - Gizmodo US
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IBMのCEO「AIに仕事取られてなんぼ!」
Image: Nick N A / Shutterstock.com

いいことだそうです。

今も語り継がれるアメリカの有名な広告の1つに、Appleの1984があります。当時、Appleが倒すべき時代の象徴として描いたのがIBMでした。

が、今最もIT業界が白熱しているだろう分野=AIの表舞台ではIBMの姿はあまり大きくはないような…。IBMがAIをどう捉えているのか、CEOのアルビンド・クリシュナ氏が、Financial Timesのインタビューで語っていました。いわく、AIが我々の仕事(の一部)をやってくれるのはいいことなんだそう。

人口統計学上の問題から、実際の世界では労働力が不足しています。アメリカの失業率は3.4%ほどで、これは過去60年で最低。つまり、労働の一部を代わってくれるツールを見つけるには、今はいいタイミングなんですね

というクリシュナ氏。本記事タイトル(大袈裟です)のように「とられてなんぼ!」とまでは言わずとも、ある程度AIに仕事を譲るべき時代だということです。

ホワイトカラー事務職は代替可能?

クリシュナ氏の考えるAIに代わってもらうべき仕事とは、例えば、まずカスタマーサービス。

AIなら「半分のコストでよりいい回答ができる」といいます。次に雇用や昇進などを管理する人事系。顔認識を活用し、広く情報を集めるのはAIが担当し、それをもとに最終判断のみ人がやればいいと。他にも、企業タスクなら経理系や福利系事務作業もAIの方が得意だとクリシュナ氏は考えているそう。

どの企業にも、何百というこの手の仕事があるはずです。ホワイトカラー事務職はAIが代われる仕事だと考えています。(AI系の)技術を用いれば、大部分は自動化できるのではないでしょうか

クリシュナ氏が言うのは、あくまでもAI代替可能な話であって、人間不要・リストラ助長ということではありません。ただ、AI技術が進むにつれて、会社内に今ある役割は変わっていくので意識しておこうねということ。

クリシュナ氏のいうように、実際アメリカは記録的な低失業率。一説ではこれは、おサボり横行によるものだと言われています。仕事を辞めることすら辞めてしまってただ静かにバレないようにサボる人々によって仕事は終わらず、結果人を増やすことに…。こうなると、サボれちゃうような簡単な業務はAIで自動化した方が効率的だというのが経営側の判断。

まぁ、これからどれだけAI技術が進んでも、経営側が「AIは経営者の仕事もできる!」と言い出すことはないんでしょうけれど。