M2 Max MacBook Pro 16インチでゲーム → Mac mini買ったのを後悔しそう

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M2 Max MacBook Pro 16インチでゲーム → Mac mini買ったのを後悔しそう
Photo: amito

ほんとうにMac miniでよかったのだろうか。

新型のM2 Pro/M2 Maxチップを搭載したMacBook Proは2月3日に発売ですが、ひと足先に16インチモデルを試す機会に恵まれました。

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MacBook Pro 16” / M2 Max 12コアCPU 38コアGPU / RAM: 64GB SSD: 2TB / スペースグレイ

正直に言いますが、MacBook Pro 16インチのしかもM2 Maxなんて自分にはオーバースペックすぎて関係ないと思っていました。

記事制作の作業が中心の僕には今使っているM1 MacBook Airの性能で十分ですし、自宅用に新型Mac miniの購入を決意して注文したばかりだったこともあり、「とりあえず触っておくか」くらいの半端な気持ちでセットアップを始めたんです。

しかし、開封した日の深夜0時に僕の考え方は塗り替えられることになります。

バイオハザードが怖すぎた

MacBook Pro 16インチに最初にインストールしてみたのが『バイオハザード ヴィレッジ』です。

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M2 Maxの特徴から見るに、プロの動画編集向けチップなのは明らかなのですが、僕にはプロの動画編集テクニックはありません。M2 Maxの性能を確認するには重ためのゲームをプレイするのが一番わかりやすいだろうと考えました。

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実際にプレイしてみましたが、このゲーム、怖すぎます。いや、ゲーム配信者のプレイ動画を見て内容の怖さは知っていました。しかし暗い部屋でmini LEDディスプレイに映るHDRな映像は、バイオをプレイするには没入感が高すぎたのです。

右も左もわからず暗闇を懐中電灯で歩くシーンは、いい意味でゲームっぽさがなく、本当の暗闇にいるかのような錯覚さえ覚えます。

別のディスプレイに表示していたアクティビティモニタに目を逸らして「あー、GPU使用率が常に100%だぁ…」と呟くのが唯一この恐怖を紛らわす手段でした。

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ゲーム起動中のCPUとGPUの履歴。GPUは常にほぼ100%。

試しに同じシーンをM1 MacBook Airでプレイしてみましたが、MacBook Proのディスプレイで見てしまった後では全然モノ足りません。

mini LEDを搭載し、ピーク時1600ニト、コントラスト比100万:1で表示することができるMacBook Pro とは明暗差の表現の格が違います。

さらに、ディスプレイのリフレッシュレートもMacBook Airの倍の120Hzなので、激しい戦闘シーンでも酔わずにプレイできます。

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非HDRコンテンツでもM1 AirとMBP 16では100ニトの最大画面輝度の差がある

また、16インチという画面サイズもかなり魅力的な要素です。実際に手にすると思ったよりもかなり大きく感じます。

13インチのMacBook Airや14インチのMacBookと比べても2回りくらい大きく、同じMacBookでありながら別物という感じ。視界に収まりつつ迫力も感じられるし、「13インチでも14インチでもなく、16インチで遊びたい!」と思わせてくれる魔力があります。

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さらに、スピーカーの音質もこのゲームの怖さに拍車をかけています。MacBook Pro のスピーカーは空間オーディオにも対応した6スピーカーからなる構成で、定位感がとてもしっかりしている、つまり音の方向が手に取るようにわかりやすいスピーカーです。

暗い茂みの中を歩いていると、「ウェー…ゴロゴロ…ズサァー」みたいな物音が右前方や左後方から聞こえてきます。怖すぎます。

4Kで70fps台をキープ

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左: WQHD(2560x1440px)、右: 3.5K(3456x2160px)

ゲームで没入感を得るには、画質に加えてフレームレートも重要です。

MacBook Pro 16インチでプレイ中のフレームレートは3.5K画質(MacBook Pro 16インチの横幅pxと同じ)で70fps台で安定、軽いシーンでは90fps程度出ることもありました。WQHD画質では90〜120fps程度出ることが確認できました。※グラフィック設定にて「MetalFX Upscaling」をオン、「画質重視」の場合。

ちなみにバッテリー駆動でも同様のパフォーマンスを発揮するのも驚きです。その代わりプレイ中はかなり発熱していて、「ファーーーー」というファンの音も聞こえます。

このフレームレートはカプコンが公開しているM1 Maxの想定パフォーマンスを上回る結果で、M2 Maxになってより快適にプレイができるようになったことがわかります。

『バイオハザード ヴィレッジ』はWWDC 2022で発表されたAppleのグラフィックエンジン「Metal 3」の「MetalFX Upscaling」という超解像技術に対応していて、写実的な表現と高いフレームレートを両立することができます。

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macOS Venturaになってゲームパッドの接続もスムーズになりましたし、Metal 3に対応したゲームエンジンが増えれば他のタイトルもmacOSに対応し始めるでしょう。「ゲームもできるMacBook」の夢は少しずつ実現に近づいている気がします。

今買うならM1、M2? M3?

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mini LEDディスプレイのリアルなHDR表現、豊かなサウンドステージのスピーカー、高すぎるパフォーマンスによってMac miniでは味わえないゲーム体験をしてしまいました。複雑な動画編集をしない人間でもM2世代のMacBook Proが魅力的に見えてきたわけです。

ただ、16インチのM1 Maxモデルは約50万円から、M2 Proのベースモデルでも約35万円の価格設定。一般人がバイオハザード目的で買うにはどう考えても高すぎます。普段の作業がM1で性能が足りてしまう僕にとってはなおさらです。

M1でもいいのでは?

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いっぽう、似たような体験はM1世代のMacBook Pro 14/16インチでもできそうではあります。ディスプレイやスピーカーなどのハード面はM2世代とほとんど変わりませんし、今ならApple認定整備済製品でM1 ProのMacBook Pro 14インチが20万円台から手に入ります。

仕事とゲームのバランスを考えた時に、自分の中で折り合いをつけやすいのはむしろこっち、という人がほとんどではないでしょうか。バイオもフルHD画質なら快適に動きそうですよ。

M3を待つべき?

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Image: Apple

また、M3世代になればMetalの機能がさらにゲーム向けに強化される可能性もあります。

他社のゲームエンジンがMetalに移植されやすい環境になれば、プレイしたいタイトルも増えるかもしれません。本当にゲームが目当てなのであれば、急がずその時まで待つという選択がスマートです。

Mac miniを注文してしまった僕はこのままで行こうと思いますが、M4世代あたりであっさりMax搭載のMacBook Proを買ってしまう未来が見えてしまったのは確かです。

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