ステーキが食べたいけれど、国産の牛肉はちょっとお高い……。そんなときは、手ごろな輸入牛肉で絶品のステーキを焼いてみませんか?
「パスタ世界一」のシェフ・弓削啓太さんによると、赤ワインを使ったひと手間で、安い牛肉が熟成肉のような味わいに変わるそう。『「パスタ世界一」がかなえる至福の家イタリアン』(主婦の友社)から、ステーキの達人になれるスゴ技をご紹介します。
「冷蔵庫で乾燥&熟成」で、安い牛肉が華麗に変身

上手に焼くのが難しいステーキ。外はこんがり、中はやわらかく焼きたいのに、焼きすぎてかたくなってしまうのが悩みでした。
ところが弓削シェフによると、気にするべきは焼き加減よりも、焼く前の下ごしらえ。焼き目が短時間でつくように、事前に肉の状態を整えておくことで、安い牛肉でも絶品のステーキになるというのです。
輸入牛は国産牛より水分が多くて焼き色がつきにくいので、表面に赤ワインをまぶして冷蔵庫で乾燥&熟成。
塩は焼く前ではなく、「焼いてからふる」のもポイントです!
(『「パスタ世界一」がかなえる至福の家イタリアン』87ページより引用)
赤ワインをまぶした牛肉を、ラップをかけないで冷蔵庫にイン。すると、3つのすてきな変化が訪れます。
1.肉のくさみがやわらぐ。
2.アルコール分が蒸発すると同時に水分がとんで、表面が乾き、焼き色がつきやすくなる。
3.赤ワインの発酵パワーで熟成肉のようなおいしさになる。
「安い肉でも絶品! ステーキ」のつくり方

<材料(2人分)>
- 牛ステーキ用肉(厚さ1.5cm)…2枚
- 赤ワイン…小さじ2
- あらびき黒こしょう…少々
- オリーブオイル…適量
- 塩…肉の重さの約1%
- 粉チーズ、ルッコラ…各適量
<つくり方>1.牛肉の表面に、赤ワインを薄く塗り、ラップをかけずに冷蔵庫に入れて60分以上おく。
2.肉にこしょうをふり、オリーブオイル(1枚に小さじ1~2)を塗る。
3.フライパンを強火で熱し、2を入れて焼く。濃い焼き色がつくまで焼き、裏返して塩をふる。
4.もう片面も強火で焼き、濃い焼き色がついたら、裏返してバットなどにとり出し、塩をふる。
5.アルミホイルをかぶせて3~4分おき、余熱で火を通す。
6.4のフライパンを強火にかけ、5の肉を戻して両面軽く焼き、表面をあたためる。
7.肉を切り分け、器に盛り、粉チーズをかけ、ルッコラを添える。オリーブオイルをかける。
(『「パスタ世界一」がかなえる至福の家イタリアン』87ページより引用)
ステーキ肉は焼く前に塩・こしょう……のイメージがありますが、塩をふると水分が出てしまうので、焼き色がつくまではふりません。
さらに、焼くときはフライパンではなく、肉のほうにオリーブオイルを塗ってから焼く、というのもポイント。肉がフライパンにピタッとはりついて、こんがりおいしそうに焼き上がります。
「高温のフライパンに肉を入れたら、30秒はそのままで」と弓削シェフ。肉をいじりすぎずにプロのつくり方を再現したら、きっと最高のステーキが焼けるはずです。[「パスタ世界一」がかなえる至福の家イタリアン]