ロングセラーには理由がありました。
コーヒーが好きで、いろいろなドリッパーを試してはその違いを楽しんでいる私。そういえば、使ったことのない老舗メーカーがあったなと思い買ってみたところ、まんまとその魅力にハマってしまったんです。
メリタの定番ドリッパー
それがこちらMelitta(メリタ)の「Aroma Filter(アロマフィルター)1×2」。メリタは、今から100年以上も昔の1908年にドイツで生まれたコーヒーメーカー。こちらのドリッパーはそんなメリタの定番アイテムで、プラスチック製だから軽くて丈夫。そして500円台とお手頃なのが魅力です。
メリタ式ドリッパーには、他のメーカーにはない特徴がいくつかあります。そのひとつが抽出穴の数と大きさ。メリタ式ドリッパーの抽出穴は1個、それもかなり小さな穴となっており、コーヒー粉とお湯が触れる時間の長い浸漬式の抽出方法を採用しています。
ハンドドリップではありますが、どちらかというとフレンチプレスやサイフォンに近い感じ。中煎りから深煎りが美味しい喫茶店のようなコーヒーに仕上がります。
実際に使ってみて「これはいいな〜」と感動したのがこのライン。一般的にイメージされるハンドドリップと違い、メリタ式ではお湯を一気に注ぎ入れてコーヒーを抽出します。こちらのラインはその際の目安となっていて、1杯分だったら1の赤いラインまで、2杯分だったら2の数字まで入れるというつくりになっているのだそう。
時間や重さを計ったりと難しいイメージのあるコーヒーですが、おうちで淹れるなら結局このくらいラフな方が楽しいんですよね。
お湯をサッと注ぐだけ!この気軽さがいいんです
コーヒーを淹れてみましょう。まずはコーヒー豆または粉を用意します。普段はきっちりとスケールで測りますが、メリタ式を使うときはドリッパーに付属しているスプーンですくうだけ。
(コーヒー豆の場合は、このあとミルで挽いてくださいね。)
フィルターとコーヒー粉をセットしたら、全体に浸透するようにお湯を注ぎます。
30秒〜1分ほど(これも適当でOK)時間をおいたら、抽出したい杯数のラインまで一気にお湯を入れましょう。
ちなみに3〜4杯分抽出したいときには、ラインを目安にしながら2回に分けると上手くいきます。タンブラーで持ち歩く分や家族や友人に振舞う分もまとめて淹れられるのが、この「1×2」の使いやすいポイントなんです。
お湯を注ぎきったら、あとはコーヒーがサーバーに落ちていくのを待つだけ。難しい技術も余分なアイテムも必要としないとにかくシンプルなつくりなので、初心者の方はもちろん気軽にサッとコーヒーを飲みたい上級者の方にもおすすめです。
おうちコーヒーの良さが詰まってます
出来上がったコーヒーは、昔ながらの喫茶店で出てくるような懐かしい味。実家のようなホッとする安心感があって、この格好つけすぎない美味しさがいいんですよね〜。
長く愛されている理由は、こういうところにあるんだろうなと実感できる名作ドリッパーでした。
Photo: シラクマ