ミッションを断念する。理由はコストオーバーだ。
NASAがアメリカ大陸上空の温室効果ガス排出量測定ミッションGeoCarbのキャンセルを決定しました。
理由はコスト超過。今後NASAは大気汚染を監視する新たな方法を模索します。 副本部長Thomas Zurbuchen氏は「より効率的で費用対効果の高い方法で最先端の気候観測へのコミット達成を楽しみにしている」とコメントしています。
ミッションで目指していたこと
GeoCarbミッションは、静止軌道から主要な炭素ガスの濃度をマッピングすることを目的として、2020年に打ち上げられる予定でした。
静止軌道の衛星は地球の自転と同じ速度で移動するので、常に地球表面の同じ場所にとどまることができます。
計画は、アメリカ大陸から約2万2336マイル(約3万5800km)上空からハドソン湾の南端から南アメリカの南端までをスキャンし、大気中の二酸化炭素、一酸化炭素、メタンを測定する予定でした。
プロジェクトの最終見積もりは、当初見込んでいたコストの3倍でした。当初の予定は1億7000万ドル(約228億円)でしたが、結局6億ドル(約806億円)まで膨れ上がっていました。
次の一手は
NASAはミッション断念と同時に、GeoCarbミッション考案時には利用できなかった温室効果ガス測定の新しい選択肢があると述べました。
NASAは他の温室効果ガス追跡ミッションを優先し、国際および商業パートナーから温室効果ガスデータを収集し、進行中のミッションOCO-3を拡張し、追加の空中観測を実施する予定のようです。
NASA地球科学部門ディレクターのKaren M. St. Germainは声明で
NASAは、私たちの故郷の惑星がどのように変化しているかを理解することを優先しており、温室効果ガスはその理解において中心的な役割を果たしています。
私たちは、主要なメタンと二酸化炭素の観測値と各ミッションで収集された値と統合し、それを必要とするコミュニティや組織へ届けることにコミットしています
と語りました。
Sorce: Gizmodo US