前立腺がんになったら、なぜかアイルランドなまりに

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  • author Ed Cara - Gizmodo US
  • [原文]
  • 岩田リョウコ
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前立腺がんになったら、なぜかアイルランドなまりに
Image: Shutterstock

世界初の例なんだそうです。

前立腺がんになった男性が、突然アイルランドなまりになってしまったと担当の医師がBMJ Case Reportsにて論文で発表しています。しかもその男性、アイルランドにまったく関係がないというから驚きです。

外国語様アクセント症候群

この症状は「外国語様アクセント症候群(Foreign Accent Syndrome = FAS)」に分類されるとされました。

外国語様アクセント症候群は、1907年にはじめて報告された医学的症状。神経学的機能障害によって話し方が変わってしまうため、同じ母国語を使用する人が聞くと外国語やアクセントがあるように感じてしまいます。

大変珍しい症状で、これまでに100人ほどしか発症していません。外国語様アクセント症候群が発症するほとんどのケースは脳梗塞や頭部の外傷によるもの。これまでにがんを発病して、その結果外国語様アクセント症候群になってしまったケースはいくつかありましたが、脳内のがん腫瘍によるものでした。

ちなみに脳の損傷のケースだと、怪我が治るにつれてアクセントはなくなっていくそうです。

前立腺がんでアイルランドのアクセントになってしまった男性について、医師たちは「傍腫瘍性神経症候群」によるものではないかと考えているそうです。がんになった箇所に対する抗神経抗体が脳にダメージを与えてしまったというもの。この患者さんは、懸命な治療にもかかわらずどんどん広がって行ってしまい亡くなってしまったそうです。

本当にあった不思議な病気8つ

昨年世界で発表された変わった病気の症例8選。

https://www.gizmodo.jp/2023/01/weirdest-medical-cases.html