異例の再復刻。
アナログシンセの名機ARP Odysseyが復刻されます。しかも自分で組み立てるキットとしてです。
ARP Odysseyのオリジナルは1972年に発売されました。単音しか出ないモノフォニックですが、モジュレーションやオシレーターシンクなどの機能が充実しており、ライバルだったMOOGよりも音作りの幅が広いこともあって、多くのミュージシャンに愛用されました。
ディープ・パープル、フランク・ザッパ、スティーヴィー・ワンダー、ハービー・ハンコック、クラフトワーク、YMOなどの作品でそのサウンドを聴くことができます。
80年代初頭には製造終了し、その後は中古楽器市場で高額で取り引きされていました。しかし、KORGがARPの創設に関わったデヴィッド・フレンド氏をアドバイザーに迎えて、2015年に復刻させたのです。
当初はオリジナルの86%の大きさのミニ版、2017年にはフルサイズ版が発売され、本物を忠実に再現したサウンドでアナログシンセファンを大いに喜ばせました。
組み立ては超イージー
その復刻版もディスコンになっている今だけに、再復刻はうれしいところでしょう。
オリジナルのOdysseyは素晴らしい楽器ですが、中古価格はかなり高騰していますし、古い楽器だけにコンディションが良い個体を探すのは難しいのです。

Odysseyは製造時期によってRev.1〜3の3バージョンがあり、ルックスやサウンドも微妙に異なるのですが、今回は最終期のRev.3モデルのデザインを踏襲しつつ、スイッチの切り替えでRev.1〜3すべてのフィルタータイプに対応します。
オリジナルと異なりMIDIにも対応していますし、シリアルナンバー入りのプレートも搭載されています。
組み立てキットでの販売となりますが、組み立てにはんだ付けなどは必要なく、ガイドブックに従ってパーツを組み合わせていくだけなので電子工学の知識も不要です。さほど苦労することなく完成させられるでしょう。
ソフトシンセとは一味違うフィルターの切れ味や、オシレーターを重ねたときの重厚なサウンドは体験してみる価値ありです。
エレピやベース系もいい音するし、やっぱり本物のアナログシンセはイイですよ。価格は23万6500円、3月上旬販売開始です。
Source: KORG