ライフハッカー[日本版]2023年2月21日掲載の記事より転載
「ChatGPTを超える!」と大きな話題となっているBingのチャットAI。
実際に使ってみて感じたメリットや、従来の検索との使い分けについてまとめました。
チャット形式で知りたいことに答えてくれる
公式ページからウェイティングリストに登録し、利用が可能になると、Bingの検索結果右側にチャットウィンドウが現れます。
なお、現状では対応しているのはWindowsのEdgeのみのようです。「さらに見る」→「チャットしましょう」でチャット画面に移動できます。

ちなみに、検索結果にチャットのウィンドウが表示されない場合は、設定の「ラボ」から「結果ページのチャット応答」で「より頻繁に」を選ぶと表示されやすくなるようです。

BingのAIチャットの特徴は、Web検索の結果が回答に反映され、どのサイトを参照しているかも明示される点です。たとえば、「文章生成の発展で、人間の働き方はどう変化するか?」を質問すると、こんな答えが返ってきます。

さらに、「文章生成AIを使うことのリスク」について質問すると、箇条書きでリスクを挙げたうえで、見分け方まで教えてくれました。

こんな感じで、知りたいことを人に聞くような感覚で手軽に調べられるのが魅力です。
ChatGPTの弱点をカバー
BingのチャットAIに先がけてブームになったChatGPTの場合、Webの情報を参照できないことが弱点でした。
ChatGPTで使われているモデル「GPT3.5」が、2022年初頭までのデータしか学習していないため、最近の話題に対応することはできないのです。
たとえば、2022年夏に登場した画像生成AIの「Stable Diffusion」についてChatGPTに質問すると、こんな的外れな答えが返ってきます。

「Stable Diffusion」というサービスの存在を認識していないために、Diffusion(拡散)についての話題だと認識したようで、何やら専門的なことを答えてくれましたが、知りたいのはそういうことではありません。
一方で、BingのAIチャットでは、Webページを引用しながらテキストから画像を生成できるAIであることをしっかり答えてくれました。

この後、続けて使い方を尋ねると、プログラミング言語のPythonが必要との回答。Pythonが分からないと返すと、ブラウザから使えるデモサイトの存在を教えてくれました。さらに、どんな画像を作りたいか伝えるとプロンプト(指定するテキスト)に何を入力すればいいかまで教えてくれました。
「調べものをするツール」として実用的なのは間違いなくBingのAIチャットのほうだといえます。