しかもPCいらず(高速な回線は必要だけど)。
リズムマシンの規則的なビートに合わせるのはちょっと飽きた。でもスタジオに行くまでの時間はとれないし、バンドメンバーは遠方に住んでいるし、音を合わせるのってほんと難しい。そんな悩みを抱くすべてのミュージシャンを救ってくれそうですよ、ZOOMの「S6 SessionTrak」は。
ネットを通じて44.1 kHz/16bitリニアPCM音源をやりとりするオーディオインターフェースなんですが、とにかく低遅延ですごい。普通の映像込みなWEB会議サービスだとサーバーを介することで120~250msec(ミリ秒、0.001秒)程度の遅延が生じてしまうところ、1,000km離れた場所に住む人とのセッションでも15msec。ZOOM曰く、これって 「5m離れた場所で演奏される楽器音が耳に到達するまでの時間」なんですって。秒速5cmならぬ、ミリ秒速5mと。

サーバーを使わないでどうやって通信しているんだ、と思ったら、P2Pでデータをやりとりするとのこと。おもしろいことを考えますね、ZOOM。

PCを使わないでいいのもポイントです。S6 SessionTrakにマイクケーブル/シールドとLANケーブル、モニター用のヘッドホン/スピーカーをつなぎ、あとは自分専用のルームナンバーをほかのメンバーに伝えて、お手元のS6 SessionTrakに入力してもらうだけで準備OK。「せーの」でセッションスタートです。
電源はUSB Type-Cだから、モバイルバッテリーで動作可能。つまり、セッションする場所は問いません。自宅じゃなくてもOKです。
これ、音楽目的だけではなく、演劇の台本読みとか、YouTube、VRChat、clusterでのライブ配信などでも使われるようになるのでは。1台4万9800円なので、バンドメンバー全員が買うのはキツいとこあるけど、低遅延配信システムのSYNCROOMとは別の魅力がありますね。
Source: ZOOM