なかなかの再現率。
僕は漫才を観るのが好きなんですけど、ふと思ったんです。ChatGPTなら漫才の台本くらい作ってくれるんじゃないだろうか。そう思った僕はギズモード編集部員の1人と作ってみることにしました。
相談した結果、今回はお笑いコンビ「ミルクボーイ」のネタをChatGPTに作らせることに。彼らの漫才はかなりシステム化されているので、ChatGPTが得意そうだなと思ったんです。
しかし結論から言うと「やっぱ漫才師ってすげー!」となりました。システムがあるとはいえ、そのシステムの中で何を言えばおもしろいかを抽象化してAIに伝えるにはかなりの工夫が必要だと感じました。
ミルクボーイ風漫才を作るための指示
ということで、完成したChatGPTへの指示は以下からご覧ください。使用するモデルはGPT-4です。
今回は短めの漫才のテンプレを作り、お題に対するボケ・ツッコミのワードをChatGPTが生成、それらをテンプレの中に埋め込んで台本を完成させるように指示しました。


ポイントは、プログラムっぽい構造でありながら、処理部分はほぼ日本語で指示をしているところ。クオリティの高い漫才を作らせるにはミルクボーイっぽいニュアンスをどう言葉にするかが重要です。
予想以上にミルクボーイだ
何回か試して比較的うまくいったものをご紹介します。太字がChatGPTが考えた部分です。
どうです? 思っていた以上にミルクボーイの漫才になってませんか? ちょっと期待と違う動きをしている部分もありますが、なかなか健闘しているほうだと思います。
つかみの「マジシャンの鳩」とか、「iPhone」というお題に対するカテゴリー「スマートフォン」とか、オチの「ガラケー」とか、自然ですよね。
ChatGPTの賢さが垣間見れた気がします。と同時に、ChatGPTへの質問の仕方の重要性にも気付かされました。
人間がおもしろいと感じる会話の機微を言葉で表現するのって意外と難しいもの。各関数の中の指示をどのように書くかで、おもしろさが変わってくるような気がします。人間の腕の見せどころじゃないでしょうか。
なお、ChatGPTへの指示の
$target:iPhone
の「iPhone」の部分を変えれば、違うお題のミルクボーイ風漫才を作ることができるので、みなさんも楽しんでみてください。ただし会話のつじつまが合わない漫才ができることもあります。そこはご愛嬌ということで。
今回のミルクボーイ風漫才がおもしろかったので、今度は違う漫才師さんでやってみたいですね。どのコンビができそうかなー。