ドレイクとThe Weekendの声を模したAI生成曲、配信削除へ

  • author Nikki Main - Gizmodo US
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  • 岩田リョウコ
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ドレイクとThe Weekendの声を模したAI生成曲、配信削除へ
Screenshot: 三浦一紀

これはセーフ?それともアウト?

AIで生成されたDrake(ドレイク)とThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の曲がApple Music、Spotify、YouTube、Amazon Musicなどの音楽プラットフォームから一斉に削除されてしまいました。

理由は著作権。アーティストの声を同意なしで使ったことで議論が起こっていました。

DrakeとThe Weekndの声にオリジナルの歌詞で作られた「Heart On My Sleeve」は、Ghostwriter977という人による楽曲。

削除される前のYouTubeの再生回数は27万5000回。Spotifyでは62万5000回。すごい。

レコードレーベルが削除要請

DrakeとThe Weekndのレコードレーベルであるユニバーサルミュージックグループは、AI生成のこの曲に不快感を示し、音楽プラットフォームへ削除要請をしたそうです。

しかしTikTokなどのソーシャルメディアではいまだに削除されておらず、ユニバーサルはこの曲が再生されることは著作権の侵害に当たるとしています。

また、

この曲は音楽業界の株主たちに対して、どちら側につきたいのかを問うているように感じます。

アーティスト、ファン、人の想像・表現力のほうか、反対にディープフェイク、詐欺、金銭のためにアーティストを否定するほうかです。

音楽プラットフォームにはなぜアーティストを守るための基本的な法律と責任があるのかを考えさせられる一件です。

企業のみなさんにはこの問題を認識して、解決する方向の一部になってもらえるほうにお声がけしました。

コメントしています。

OKかNGか予想がつかない状態

AI生成の音楽はまだまだ新しい試みなので、法律がはっきりしていないのも確か。

メディア専門の弁護士Edward Klaris氏は「こういったデータを使った楽曲がOKかOKではないのか、裁判所の判断を待っている状態だ」とNBCの取材に対して話しています。

また

すでに存在する曲を使って新しい曲を作っているので、最高裁は著作権の侵害にはならないと判断する可能性もありますし、反対に他の人の曲を使って同じようなテイストの曲を新しく作るのは著作権の侵害だと判断する可能でもあります。

とまったくどちらになるかは予想がつかない状態のようです。

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