手術後の自分の軟骨をミートソースにして食べたインフルエンサー

  • author Jody Serrano - Gizmodo US
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  • 岩田リョウコ
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手術後の自分の軟骨をミートソースにして食べたインフルエンサー
Illustration: Jody Serrano / Gizmodo / Getty Images

せっかくならもっと味わえるメニューがよかったんでは?

手術が終わったら退院してさっさと帰る。それが普通の行程だと思うんですが、取り除いた皮膚や細胞、骨をもらってってもいいですか?って聞く人もいるようです。しかも、それを持って帰って食べちゃったのがスペインのインフルエンサーPaula Gonuさん。

自分の一部なんだから自分に戻したい

Podcastのインタビューでその衝撃の告白をしたGonuさん。

膝の手術があったそうで、部分麻酔を選んだので自分の膝の手術を画面で見ることができたんだそうです。手術が終わってから執刀医が除去した軟骨がほしいか聞いてきたそうで、「ほしい」と答えるとアルコール入りのビンに軟骨のかけらを入れて渡してくれたとのこと。

その1週間後、Gonuさんは当時の彼氏と「この骨、食べたいんだよね。自分の体の一部だから自分の体の中に戻したい」という話になったそうです。すると彼氏に「なんで?」と聞かれ「なんでダメなの?別に病気になるわけでもないし」と答え、ミートソースを作ってその中に自分の軟骨をぶちこんで食べちゃったとのこと。

「特別な力とかは得られなかった」と語るGonuさんですが、TikTokに軟骨入りのパスタを投稿した際は430万回も再生されたそうです。スペインではGonuさんの行動を「人喰い」だと非難する声も多いそうです。

体に悪いわけじゃないけれど

この件について米ギズが、アメリカ・デューク大学の医学部Oren Gottfried教授に話を聞いています。

Gottfriend教授は「これは人間の肉を食べたいという欲望からの行動ではないと思っています。ただ健康のため、もしくは話題になるためでしょう。病院は患者の細胞や骨などを術後に患者本人に渡すことはほとんど許されていません。自分の軟骨を食べることで健康によいことは特にないですが、リスクはあると思います。ただ生の肉を食べることに関しては懸念を示します。出産後の母親の胎盤を保存して摂取できるように加工する会社もあるようですが、私はそれも特に健康にいいことがあるとは思っていません。なので、おすすめはしませんね」と答えてくれました。

スペインの栄養学の先生、Beatriz de León教授にも話を聞いていますが、de León教授も、軟骨を食べることで健康にいいことは特にないけれど、自分の体の一部を食べたことで病院へ運ばれてきた人を診察した経験もないので、健康を害することもないようです。ただ病院が患者の細胞などを本人に渡すことに関しては聞いたことがなく、安全の観点から廃棄されるべきだと答えてくれました。


食べても食べなくても、特に体に影響はないようですが、ちょっと規格外の行動ですね...。