禅にも通じる削ぎ落としの美学。
ディーター・ラムスが手がけたブラウンの電卓が復刻されます。

Image: BRAUN
1987年にブラウンのデザイン責任者だったディーター・ラムスと、デザイナーのディートリッヒ・ルブスが生み出したこの電卓は、配色の妙と黄金律に基づいた丸ボタンの配置が素晴らしく、現代インダストリアルデザインの傑作としてよく知られている名機です。
iPhone電卓の元ネタ

それにしてもこの静謐なデザイン、どこかで見覚えないですか?

そう、iPhoneの電卓アプリはこのデザインにインスパイアされているのです。実際にジョナサン・アイブはそのことを公言して憚らず、この電卓のデザインがいかに洗練されているかと称賛しています。
ディーター・ラムスは戦前の工芸美術教育の最高峰だったバウハウスの理念に強く影響を受け、合理性と機能美を追求していったのですが、この電卓はバウハウスの潮流が今のApple(アップル)までつながっていることを示す重要なプロダクトなのです。

価格は6,600円、発売日は6月16日。販売はオンラインのほかは、蔦屋書店やビームスなどのセレクトショップが中心になっています。机の上にさりげなく置いておきたいアイテムです。
Source: BRAUN