『モナ・リザ』の外側には何がある? AIの使い方にアート好きからは疑問の声

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『モナ・リザ』の外側には何がある? AIの使い方にアート好きからは疑問の声
Image: Kody Young / Twitter

芸術とは何かというお話。

Adobeが今年発表したAI機能「Adobe Firefly」。テキストで指示して作る画像生成機能です。画像編集が信じられないほど楽で簡単になると評判ですが、ある使い方に美術界から野暮だという声が挙がっています

Twitterに投稿されたのは、Adobe Fireflyを使って拡張された『モナ・リザ』。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたキャンバスの外にはどんな世界があるのか、その空想をAI生成によって実現してみたという1枚。

拡張モナ・リザを投稿したKody Youngさんは、他にもゴッホやピート・モンドリアンの作品を拡張しており、注目を集めています。ミームネタとして面白がる人がいる一方で、芸術のあり方として疑問を感じる人も。

ゲームデザイナーだというあるTwitterユーザーは、モナ・リザ拡張にこうコメント

もっと見たい、もっと欲しいと私たちが思っている前提なのが、今のAI問題の中枢にあると思う。アートもコミュニケーションも、言いたいのは何か、見せたいのは何かを的確に選び出すことが大切。フレームの外にあるものって、選ばれなかったものだと思う

また、別のユーザーは、同機能を使って1967年の映画『続・夕陽のガンマン』を拡張。

これには

現実はフレームの外には存在しないというのがスタイルの基本になっている映画でやっちゃうとは。(プロデューサーの)アルベルト・グリマルディもそこをしっかり語ってるのに。これ、1番アンチアートな使い方しちゃってるのでは

というコメントが。

Adobe Fireflyという機能にはまったく非はなく、ここで問われているのはアートのあり方。AI台頭で芸術に余計な手を容易に加えられてしまうことに疑問を感じているのです。

イェール大学のビジュアルアーツコレクティブ役員Ron Cheng氏が今年頭にAIと芸術について語っていますが、ずばり一刀両断。

アーティストはたくさんいるのですから、AIにやってもらう必要はないと思います

アーティストの許可なく作品がAIコラボに使われてしまう場合もあり、AIと芸術の世界は賛否両論の白熱議論がしばらく(かなり長い間)続くのは間違いないかと。

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