サポセンの9割をAIに置き換えたインドのスタートアップの話

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  • author satomi
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サポセンの9割をAIに置き換えたインドのスタートアップの話
Image: Shutterstock

世界のサポセンの中心インドから、こんな恐ろしいツイートが流れてきました。

書いたのはバンガロールのeコマース会社、「Dukaan」創業者兼CEOのSummit Shahさん。社内のデータサイエンティストのひとりが2日で仕上げたAIチャットボット「LISA」があまりにも優秀で、サポート担当スタッフ9割(23人)のレイオフを余儀なくされたと報告しています。

どれだけ優秀かというと…

・最初の対応にかかる時間:人間は平均1分44秒かかるがAIは瞬時

・解決にかかる時間:人間は平均2時間13分かかるがAIは3分12秒

・カスタマーサポートにかかるコスト:85%ダウン

ひょえ~…。

問い合わせの中身は「倉庫を複数使うにはどうすればいいの?」といったもの。

1日でできたデモ版はアカウント関連の対応がイマイチでしたが、それも次の日には解決。エイヤ!とFacebookのユーザーコミュニティに公開して寝たら、「朝目覚めたときには200件のライブチャット、1400件ものサポートチケットが“解決済み”になっていた」とCEOは舞い上がっていますよ。LISAの実物はここで見ることができます。

成果に気を良くしたCEOが「LISAみたいなAIアシスタントを提供するプラットフォームって作るの大変?」とCTOに聞いたら「せいぜい2時間!」というので作らせてできたのがBOT9。サイトには「30秒で自分だけのAIアシスタントを作ってカスタマーサポートをコストカット」と大きく書かれています。

まあ、ツイートに寄せられた反応を見ると「レイオフを自慢するな」と怒る人も。起業に役立つ情報でも、使われるほうの身に立つと確かに微妙ですよね。

あと、「どう質問を変えても必要な答えが得られなくて有料プランをやめてしまった」という声も寄せられているので、コストを切り詰めながら満足度を維持するのはそれなりに大変そう。

とはいえ85%のコストダウンは大きい…。人間が平身低頭お客様に対応する時代は突然終わりを迎えるのかも。