Microsoftは本日、新製品発表イベントを開催し新たな生成AI「Microsoft Copilot」やSurfaceの新モデルを発表しました。今回のイベントではCopilotを始めとするAI関連の発表が豊富でした。
生成AIのCopilotは、Windows 11に搭載され、OfficeアプリなどのMicrosoft 365やEdgeブラウザでも利用が可能になるそうです。
そして、Microsoftの検索エンジンであるBingでもAIのアップグレードが発表されましたよ! BingならMacユーザーも使えますね。
この記事ではBing AIの新しくなった機能をまとめます。
最新の画像生成AI「DALL·E 3」を無料で使える

今回のBingのAIアップデートに関しては、OpenAIがリリースを発表したばかりの最新画像生成AI「DALL·E 3」を採用していることが目玉といえるでしょう。さらに、無料で使えるということです。
上記の画像のようにこれまでのモデルと最新のDALL·E 3では生成される画像の品質が大きく向上しているようです。イベントでは、この画像は同じテキストプロンプトで出力した結果を並べていると説明しており、たしかに高品質な画像が生成されていることはわかりますね。
さらに、テキストから「ユーザーが何を求めているのかをよりよく理解できるようになったため、より正確な画像が提供される」とも述べています。

また新しく生成AIによる画像クレジットが付与されることも発表されました。「AIによって生成された」こと、そして作成の日時も挿入されるとのこと。Microsoftの説明では、このクレジットは目には見えないウォーターマーク(電子透かし)の技術を使用しているのだそうです。
Microsoft Shoppingでニーズに合った買い物を

Bingでは、新たに「Microsoft Shopping」というその名の通りショッピング機能が追加されます。
現行のショッピング検索機能から一新され、生成AIのCopilotが統合されたチャット型のものになるようです。
製品の検索からより具体的な、よりパーソナルな質問を入力することでユーザーそれぞれのニーズに合ったものをおすすめしてくれます。さらに、その製品に関する割引情報やクーポンなども調べて提示してくれるそうです。

また、画像検索機能も強化されたとのことで、写真から関連する製品を画像や検索ワードとして提示し、

その製品に関する情報やオンラインショップを調べてすぐに教えてくれるとのことです。
このあたりの機能は、デモ動画ではとても快適そうに見えましたが、実際に使ってみないと利便性がわからないかもしれませんね。
会話を記憶することでより完全な回答を目指す

Microsoftは、Bing AIのアップデートについて「会話の記憶」と「パーソナライズされた回答」も強調していました。
これまでの生成AIでのチャットでは、投げかけた質問の履歴などはあまり考慮されこなかった点を触れ、ユーザーそれぞれの好みを把握し記憶することで、パーソナライズされたより完全な回答を目指していると述べました。
イベントで流れたデモ動画では、上記の画像の右上端の「Recent activity」の履歴がフォーカスされ、これらを記憶することで追加の質問をしたときにこれらを考慮に入れた回答がなされると説明しています。
デモでは「近場でどんなイベントに行ったらいいかな?」と質問。

さて、こちらが結果です。
履歴にあるアメフトチームの「シアトル・シーホークス」や犬の「ゴールデン・レトリバー」などのキーワードを参考に、シアトルのスポーツイベントや犬を連れていけるお店などを会話の記憶を含めながら回答してくれました。
会話を続けていくことでより完全に近い回答になっていくとしたら、これはかなりすごいと思います。
Bing AIのアップデートは"まもなく"
Microsoftは、これらのBing AIの新機能はまもなくリリースされる、と述べています。
現時点でいつ、とは明言されていないのは少し気になりますが、近くリリースされることでしょう。
OpenAIのDALL·E 3のリリースとどちらが早いのだろう、というのも気になります。Microsoftのほうが先だったりするかもしれませんね。
ともあれ、これだけ性能の向上や新機能の追加は楽しみですね。早くリリースしないかな。
source: Microsoft