この試験管はなんだろう。
Googleが、検索の新機能として生成AIによる検索体験(SGE)の試験運用を開始しました。
この機能は、GoogleのSearch Labsにアカウント登録をすることですぐに利用可能です。
PCでは、ChromeブラウザでGoogleトップページや検索結果ページにある「試験管アイコン」からSearch Labsのページへ。さらに「SGEを有効にする」というトグルをオンにすればOK。
スマートフォンでは、AndroidとiOSともGoogleアプリから利用可能。アプリにある「試験管アイコン」から、PCと同様にページへ遷移してトグルをオンにするだけです。
Googleが検索結果をAIで要約してくれる

このSearch Labsは、検索したキーワードから、その答えを生成AIが自動的に要約して答えてくれるという機能です。
上の動画では、実際にスマートフォンのGoogleアプリで使ってみました。
例では「ミツバチがいなくなるとどうなる?」という問いに対し、約400字程度の文章として答えてくれています。
この機能は、Google検索で表示されるあらゆるウェブサイトの中から(さらにはそのページにある情報から)生成AIがよりマッチする結果を抽出し、一つの情報としてまとめてくれるのです。
トピックを深掘りしたいときには会話で答えてくれる

AIが要約してくれた文章からさらに詳しく聞きたい場合は、追加で聞いてみましょう。
上の動画では「iPhone 15 予想」と検索して、生成AIによるまとめを表示しました。
これまでの聞こえてきたiPhone 15の噂から「新機種のモデル」「予想価格」「新たなProMotionディスプレイ搭載の可能性」などの情報をまとめてくれています。
スクロールすると、その情報の元となったウェブサイト、そしてその下には「追加で聞く」という項目といくつかの質問文が表示されます。

「いつ発売されるのか?」という質問をタップして聞いてみます。
するとチャットボットのような会話形式の画面が表示され、その回答をしてくれます。
この画面は、検索バー下の「会話」、あるいは要約文下の「追加で聞く」からも表示でき、最初に検索したキーワードのトピックを深掘りすることができます。
表示されている追加の質問文、あるいは、フリーワードを自分で入力してさらに情報を表示させることが可能。
また、最初に生成された要約文、追加で聞いた回答にも、ウェブサイトのリンクが表示されます。気になるトピックについてもっと知りたいと思えば、ここにアクセスしてさらなる情報を見られるということですね。
知りたい情報により簡単にアクセス

先日公開延期を発表した『デューン 砂の惑星 PART2』についても検索してみました。「ストライキの影響により公開延期」「監督のドゥニ・ヴィルヌーヴがPART 3を示唆」といった情報も記載されています。
このSearch LabsによるSGEの機能に関して、Googleは以下のように述べています。
今回の新たな取り組みにより、ユーザーがトピックをより早く理解したり、新しい視点や洞察を発見したり、知りたい情報により簡単にアクセスしたり、複雑で時間のかかる作業をより効率化できるようサポートします。
いくつか試してみて、個人的には情報としての精度や量はかなりちょうどいいと感じました(Google自身が明示しているように試験運用中で品質にむらがあることも理解できますが)。
スマートフォンの一画面分ほどで(当然検索するトピックによって差異はありますが)、情報を要約してくれるのはなにより見やすいです。
さらに印象として、日本語の文章の違和感はさほどなく、いろいろな情報元から抽出して組み合わせた文章というより、ちゃんと1つの情報の答えとして成立していると思えます。
より簡単に、簡潔に、わかりやすく、というGoogleが目指しているアプローチをすでに体験できた、とも感じました。
情報が多くなりすぎて、もはや何をどう調べていいかわからないほどの時代になりました。そんなときには、純粋に「これってなに?」とGoogleに聞いてみてはいかがでしょう。案外サクッとわかるかもしれませんよ。