EVシフトが進む自動車業界は「100年に一度の変革」とも言われていますが、その反動からかレトロモダンな世界観を持つ車が人気を集めています。 90年代、00年代のちょっとレトロな車も人気で、車雑誌ではなくファッション誌で特集されているほど。
スペックやブランドで選ぶようなかつての車好きではなく、雰囲気や世界観を重視して、車をライフスタイルのひとつとして楽しむ人が増えてきているのかもしれません。
「レトロモダン×スポーティ」を表現したマツダ

10月中旬から発売されるマツダの特別仕様車「Retro Sports Edition」は、車をライフスタイルのひとつ、いうなればファッションアイテム的に考える人にぴったりかも。
その世界観はレトロモダン&スポーティ。レトロモダンというと、先述した90年代や00年代のモデルをリメイクしたようなイメージですが、いままでにない特別仕様車に仕上がっています。単にレトロな雰囲気を纏うだけでなく、スポーティでモダンな佇まい。現行の新型車とは思えないルックスです。
この特別仕様車は、マツダ3ファストバック、マツダ3セダン、CX-30、CX-5の4モデルで横断しています。セダン、ハッチバック、SUVと異なるタイプの車種ながら、レトロモダン×スポーティの上質で遊び心にあふれた世界観をすべてのモデルに貫いているというわけ。
レトロモダン×スポーティを表現するカラー

「Retro Sports Edition」は、エクステリアやインテリアのテクスチャのカラーリングでレトロモダン×スポーティの世界観を演出しています。
最初に目に飛び込むのは、特別仕様のイメージカラーである「ジルコンサンドメタリック」。ロードスター、CX-5に採用されて人気を集めたカラーで「サンド」とあるように、砂からモチーフを得た、くすみ系のボディカラーです。
カーキやベージュのような絶妙なアースカラーは、昨今のトレンド。たとえば旧いSUVをアースカラーにオールペイントで仕上げた車も街中で頻繁に見かけるほど。
また、グリル(ヘッドライトの間の格子状の部分)、ドアミラー、ホイールをブラックでまとめ、ジルコンサンドメタリックとのコントラストも際立ちます。「Retro Sports Edition」のボディカラーはほかにも選べますが、やはりジルコンサンドメタリックがもっともレトロモダン×スポーティの世界観を堪能できそう。
インテリアのカラーは70年代風

Retro Sports Editionの特徴がもっとも現れているのはインテリアです。レトロ&スポーティの世界観を体現した、テラコッタとブラックのツートンカラー。

テラコッタとブラックというコンビネーションは、70年代のカフェレーサーっぽい、レーシーでレトロな雰囲気が横溢。新型車ではなかなか見ないカラーリングです。

センターのブラック部分はスウェード調生地の人工皮革「レガーヌ」を採用することで、高品位な質感を実現しています。
車種を決める前に「仕様」から決める楽しみ方も

今回「Retro Sports Edition」の4モデルは、見た目もボディタイプも異なる車種ながら、どれも同じテイスト、レトロモダン&スポーティなライフスタイルをイメージさせてくれます。
くすんだサンドカラーと艶やかなブラックカラーのコントラストは、周囲の景色をセピアカラーに染めてしまような存在感ある佇まい。そして、ドアを開けて、レトロなテラコッタカラーがアクセントになったシートに身を任せた瞬間、雰囲気や世界観で車を選ぶことの醍醐味を実感できるはず。

車を選ぶときの順番としては、まず車種を決めて、その後グレードやボディカラーなどの仕様を決めるのがセオリー。ですが、まず仕様を決めてから、その後どの車種にしようか選ぶのも車選びの新しい楽しみ方かもしれません。「Retro Sports Edition」は車の選び方を変える可能性もある、魅力ある特別仕様車です。
Source: マツダ