未来的だしメンテ不要で良コスパ。
NASAが開発した惑星探査機のタイヤは、チタン製のワイヤーを編み込んだスプリング構造になっています。
ゴムではないので鋭利な岩肌でも裂けず、極端な気候でも劣化せず、空気もないのでパンク知らず。デコボコを踏んで凹んでも、すぐ元に戻ります。
形状記憶スプリングがグルっと
そのアイディアを地球で走るタイヤに応用したのが、「METL」と名付けられたタイヤ。その新型が登場しました。
新型は超弾性合金「NiTinol+」という素材で作った形状記憶スプリングが車輪の外周をグルグルと覆っており、その上をポリマー素材でコーティングしています。以前の編み込み型と比較するとかなり簡易的です。

このタイヤは、世界最大のテクノロジー見本市「CES 2023」で革新賞を獲得しています。透明のブルーカラーが美しく、ちょっと初代iMacを思い出しました。
空気不要で超長寿命
内部に見えるバネは、地面と設置しても角に当たって凹んでもすぐに元通り。空気を注入する必要のないエアレスタイヤなので、パンクもしません。
また従来のタイヤよりも、ゴムの使用量が半分で作れる点がエコ。さすがにコーティングが劣化したら交換が必要ですが、その目安は約8,000km~1万2870kmと超長寿命です。
この未来のタイヤは年内に発売予定とのこと。現在はクラウド・ファンディングにて2本500ドル(約7万4000円)で出資ができます。自分の自転車に履かせてみたいですね。
Source: Instagram, KICKSTARTER, The SMART Tire Company, Inc. (1, 2) via NEW ATLAS