今年の夏は暑かったですね(まだまだ暑い)。
アイスを食べたいと思うタイミングも多かったです。もし、アイス食べたーい!と駆け込んだお店のソフトクリームマシンが壊れていたら…。
マックのソフトクリームマシン問題
ネットミームが好きな人は知っているかもしれません。アメリカのマクドナルドのソフトクリームマシンは高確率で壊れているという都市伝説を…。
マックのソフトクリームマシンが正常に稼働しているかをチェックするマップまで存在しています。
実は米マックのソフトクリームマシン問題は都市伝説ではなく、複雑な大人の事情による現実問題なのです。
マックのソフトクリームマシンに不具合が発生した場合、マシンを提供しているTaylor社しか修理できないという契約がマックとTaylorの間で結ばれています。
が、問題はそのマシンの不具合が、Taylorしか解決できないような複雑な仕組みではないこと。契約のせいで第三者が修理できず、ソフトクリームが食べられずに泣いている国民がたくさんいること。
この問題に立ち上がったのがiFixitです。
修理・分解が十八番のiFixit
ガジェット好きの間で重宝されているウェブサイトiFixit。スマートフォンやパソコンに留まらずさまざまなガジェットを分解し、その修理のしやすさなどを評価することで知られています。
近年はウェブメディアの域を超え、修理する権利に後押しされ、Googleと連携した修理用パーツ販売&修理解説なども行なっています。
iFixitは、米マクドナルドで使用されているソフトクリームマシンとほぼ同じマシン「Taylor C709」を入手。マシン不具合の問題となる謎エラー大量発生や性能低下の原因となるヒート問題を検討し、その結果をYouTubeで公開しました。
議会に訴えかける
過去にKytchという会社が、ソフトクリームマシンが吐き出す意味不明なエラーに対応する手段を開発したことがあったそうです。
が、マクドナルドのトップは各店舗にこれを使用しないよう指示。その理由はもちろんTaylorとの契約があるからです。
iFititは、Kytch同様に意味不明エラーをわかりやすいフォーマットで表示できる端末を開発可能であると発表。消費者のためにも、第三者でも修理できるようにしてくれと米議会に訴えています。
iFititの修理のプロElizabeth Chamberlain氏は、日曜大工レベルの簡単な作業でも第三者の介入を認めない米デジタルミレニアム著作権法に責任の一旦はあると主張。大企業、そして国へも訴えかけることで、ソフトクリーム難民を救おうとしています。
もちろん、iFititの願いはソフトクリームがいつでも食べられることだけではなく、修理する権利が幅広く適応されていくことにあるのですけどね。
(対象物に応じてそのスキルがあるものなら)誰でも修理できるか否か。今後、世界的にもさらに大きなディスカッショントピックとなっていきそうです。