うちにもスーツがどっかにあるはず。
ファッション通販サイトZOZOが、ZOZOTOWN時代の2017年に始めた採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」。
全身タイツのようなスーツを着込み、スマートフォンを使って回転する自分の写真を撮影すると、衣服の買い物がスムーズになる技術でしたよね。
2022年6月にサービスが終わったのですが…実は違う目的で存命していました。
新たな使い道は?
「ゾゾスーツ」は東京大学との共同研究で、中等症以上の脊柱側湾症の検知ができるようになりました。
対象は主に若年層とのこと。この技術が進めば、病院でX線検査を受けずとも自宅で背中の歪みをチェックできるようになります。
スーツはそのままですが、検査には新たな専用アプリが必要です。学校の検査では不正確で見落とされる可能性もありますが、スーツを使うとコブ角25度以上の中等症以上の側弯症を、感度95.3%で検知できるのだそうです。

使い方はかつてと同じ
撮影はスマホから1.5m離れた位置に立ち、30度ずつ回転して12枚の写真を撮ります。アプリは自動的に体表の3Dモデルを生成し、側弯症を検知します。
検査者も大掛かりな装置も不要で、自分ひとりで行なえるのが最大の利点ですね。早期発見で早めの治療にも繋がります。
将来の子供たちはスーツで検査?
実用まではまだ課題があるとのことですが、終わったと思っていたスーツにまだ用途が残されていたのは興味深いところ。今後は恩恵に預かる人がたくさん出てくるでしょうね。
Source: ZOZO (1, 2), 東京大学 via 知財図鑑, MONOist