2023年3月20日の記事を編集して再掲載しています。
中国の周辺機器メーカー「PITAKA」がiPad Pro用のマグネットつきの保護ケース「MagEZ Case Pro」と、それに対応するスタンド「Charging Stand for iPad Pro」を発表しました。
詳しくは後ほど紹介しますが、この2つの製品を組み合わせるとiPad Proをワイヤレスで充電できるようになります。こういった方向性のアクセサリは世界初、とのこと。
さっそく実機を見てきたのですが、おもしろいなと。というのも、ワイヤレス充電に対応させるだけでなく、「iPad Proを使ううえで微妙に使いにくいな〜」というところを解消するアイテムでもあったからです。
iPad Proがワイヤレス充電になる仕組みとその意味

MagEZ Case Proの背面にはX字型をした充電モジュールが搭載されています。

このカバーをつければ、Charging Stand for iPad Proにくっつけるだけで、iPad Proが最大20W(充電器が45W時)で充電できます。MagSafeに対応していないiPad ProをPITAKA独自の方式でワイヤレス充電にします。

iPad Proを「MagSafeのiPhone」と併用してると刺さる
多くの人にとっては「だから何?」って感じかもしれません。実際、かなりヘビーなAppleユーザー向けではあります。ただ、少数でも絶対いると思うんです、「iPhoneをMagSafeで充電してるiPad Proユーザー」が。

MagSafeはiPhone 12シリーズから導入されたApple独自の無線充電規格。これに対応した充電器を使うようになり、自分は「充電のために端子にケーブルを挿す」という行為から開放されました。
そうなると相対的に気になっちゃうのが、一緒に使ってるiPad ProはUSB-Cケーブルをつながないと充電できないこと。それまでどうとも思っていなかったのにめんどくさくなったのです。

一度楽を覚えるとさらなる楽を求めたくなる人間心理、それを狙い撃ちしてるようなところがあります。
「Magic Keyboard問題」も解決するのが強い

ただ、それだけじゃないのがこのシステムの深いところ、真価と言っていいかもしれません。
MagEZ Case Proは、iPad ProのSmart Connectorをバイパスするような作りになっており、Apple純正キーボードフォリオ「Magic Keyboard」と同時に使えます。
Magic Keyboardはタッチパッドでの操作と快適な文字入力を可能にする、高性能なiPad Proを使うならぜひとも欲しいアクセサリ。ただ、「重い」「使っているとぶつけやすい側面を保護しない作り」という悩ましさがある製品でもあります。つけっぱにしているとiPadならではの、本体のみで気軽に使える、という強みが発揮しにくくなるのです。

MagEZ Case Proで真に良いなと思ったのは、ワイヤレス充電対応にするだけでなく、この問題も解決してしまうところ。

装着しても問題なくMagic Keyboardは使え、ワンタッチで外すこともでき、側面も保護してくれます。

Apple Pencilもいつもどおり充電できます。
MagEZ Case Proを着ければ、Magic Keyboardがあまり必要ないときでもiPad Proを運用しやすくなるんです。ぱっと外してもっていけるし、机の上でMacのセカンドディスプレイにしながら充電もできちゃう。

極薄で軽いのもぐっときました。厚みは1.4mmしかなく、重量は11インチ用が90g・12.9インチ用が120g。非常に軽量で、iPadらしい機動的な使い方にマッチします。

対応するiPad Proは2021年と2022年モデルの11インチ・12.9インチのiPad Pro。価格はMagEZ Case Proが13,499円で、Charging Stand for iPad Proが16,599円。
一緒に買うとなかなかに良いお値段ではありますが、iPad Proの真価を引き出せる製品です。iPad Proをヘビーかつライトに使いこなしたい方は、チェックしてみてください。